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小児癌の医師治験開始‐ニボルマブで承認取得へ

薬+読 編集部からのコメント

国立がん研究センターが、小児癌を対象とした免疫チェックポイント阻害剤「ニボルマブ」の医師主導治験を開始したと発表しました。小児対象の治験は国内初となり、小児期と思春期・若年成人の肉腫、芽腫を含めた難治性の小児癌を対象に、癌の種類を限定せずニボルマブの小児における安全性評価を行うということです。

国立がん研究センターは、小児癌を対象とした免疫チェックポイント阻害剤「ニボルマブ」の医師主導治験を開始したと発表した。小児におけるニボルマブの安全性を確認し、有効性が期待できる癌種で小児の承認取得を目指す。ニボルマブの治験を小児対象に実施するのは国内初。

 

ニボルマブの医師主導治験は、小野薬品から資金援助と治験薬の提供を受け、二つ以上の化学療法で治療を行った後に腫瘍が残っている小児の悪性固形腫瘍、ホジキンリンパ腫を対象に実施する。

 

小児癌は希少癌で患者数が非常に少ないことから、癌の種類ごとに新薬開発を進めることが難しいのが現状だ。

 

そのため、今回の医師主導治験では、小児期と思春期・若年成人の肉腫、芽腫を含めた難治性の小児癌を対象に、癌の種類を限定せずニボルマブの小児における安全性評価を行う。

 

また、ホジキンリンパ腫は成人の臨床試験でニボルマブが高い有効性を示し、小児でも同様の有効性が期待できることから、適応拡大を目指す。

 

今回の医師主導治験で小児における安全性が確認された場合は、ニボルマブが有効と考えられる癌で開発を進めると共に、既に成人で承認が得られているホジキンリンパ腫に対する小児への適応拡大を目指す。

 

標準化学療法が効かない再発難治小児固形腫瘍は、癌の種類を問わず予後不良で、有効な治療がほとんどないことから、がん研究センターはニボルマブが小児でも複数の癌種に効果が期待できるとして、医師主導治験を計画した。ニボルマブの小児における安全性を確認し、治験結果と海外の臨床試験成績に基づき、有効性が期待できる癌種への開発を進め、小児の承認取得を目指す。

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出典:薬事日報

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