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武田グローバル本社が稼働‐日本の伝統も意識

薬+読 編集部からのコメント

製薬企業が多く存在する日本橋本町に、武田薬品の本社が新しくオープンしました。
名称は「武田グローバル本社」。社長のクリストフ・ウェバーさんは新社屋で会見し、従業員の8割が現在海外勤務中だが、それが9割になっても日本に本社を置くと発言しました。

左からウェバー社長、佐藤氏(壁面は漢字の「未来」をモチーフとしたデザイン)
左からウェバー社長、佐藤氏(壁面は漢字の「未来」をモチーフとしたデザイン)

武田薬品は2日、東京都中央区日本橋本町に、約1000人の従業員が勤務する「武田グローバル本社」をグランドオープンした。アイルランドのシャイアーの買収で世界の製薬企業売上ランキングで9位に浮上し、海外売上比率で8割超を見込む中、新本社を拠点に日本発グローバル企業としての成長を加速させる。クリストフ・ウェバー社長は、新本社で会見を行い、「武田がグローバル企業でありながら日本に本社を持つという、そのシンボルがここ新本社となっている。従業員の8割が海外で勤務しているが、将来的に9割になったとしても東京に本社を持つことに変わりはない」と強調した。

 

製薬企業が集中する日本橋本町に、地下4階・地上24階建ての一大拠点が誕生した。土地は、武田が1944年に当時の東京支店を設置した場所であり、今回で里帰りを果たした形となった。ウェバー氏は、「日本にこだわり過ぎることなく和の心を大事にしながら、50年、100年後に向けてのグローバル化を見据えている」と新本社新設の意義を語る。

 

4階ロビー
4階ロビー

新本社では、柔軟に仕事が進められる昇降机や投票で人気が高かった椅子を導入するなど、従業員の声を取り入れた内装となっている。また、館内表示は、海外の人材も集まることから、全て日本と英語の両方で表記。自転車通勤に対応した駐輪所の設置も予定しており、シャワールームも完備している。従業員1000人が新本社で勤務するが、「シャイアー買収後の武田の人数もまかなえる」としている。

 

新本社の稼働に伴い、新しいフレックス制度を導入する。従来のフレックス制度と比較して働き方の自由度が高まり、在宅勤務に加え、一定のセキュリティが守られていれば、喫茶店なども含めどこでも勤務が可能となった。

 

内装デザインのコンセプトは「生きる力」。伝統的な日本の会社でありながら、革新的な医薬品でグローバル展開を加速する武田のイメージを表現した。壁面やカーペットなどに「生」「水」「土」「未来」など八つの漢字をモチーフとしたアートワークが施されている。クリエイティブディレクターとして新本社のデザインを担当したクリエイティブスタジオ「SAMURAI」の佐藤可士和氏は、「オフィス空間はブランディングの中でも最も重要な戦略の一つ」として、「会社の持つメッセージをそのままデザインに落とし込み、表現している」と述べた。

 

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出典:薬事日報

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