「以前、他の薬局で『この薬は長期間飲み続けると身体によくありません』と言われたから」という理由で、処方された薬を受け取ることをいやがる患者さんがいます。患者さんが薬について間違った情報を信じてしまっている場合、どのように応対するとスムーズな服薬につなげることができるでしょうか。
真っ向から否定すると反発心を煽ることもあるので注意
現場でよくある事例ですね。ここで重要なのが、「他の薬局で言われたことを信じている」、つまりその患者さんにとっての信頼度は「他の薬局」の方が上だということです。この状態で「そんなことはないですよ」などと言い続けるのは逆効果。信頼している情報を否定されると、患者さん自身を否定しているように受け取られてしまいます。
対処法としては、話題を一度、がらっと変えるのが有効です。「ところで他に薬は飲んでいますか?」「食事は1日3回、食べていますか?」など、なんでもいいので会話を続けます。その中で、例えば「朝食を食べないから朝の薬を飲むのを忘れがち」などの情報を引き出すことができれば、それに対するアドバイスを行います。こうしたやりとりを何度か続けていると、患者さんは「この人は私のためにいろいろ考えてくれている」と思うようになります。最終的に「他の薬局ではこんなに丁寧に話を聞いてくれなかった」と思ってもらえれば大成功。「この人が言うなら、本当に大丈夫なんだろう」と、素直に受け入れてくれるようになるでしょう。
対処法としては、話題を一度、がらっと変えるのが有効です。「ところで他に薬は飲んでいますか?」「食事は1日3回、食べていますか?」など、なんでもいいので会話を続けます。その中で、例えば「朝食を食べないから朝の薬を飲むのを忘れがち」などの情報を引き出すことができれば、それに対するアドバイスを行います。こうしたやりとりを何度か続けていると、患者さんは「この人は私のためにいろいろ考えてくれている」と思うようになります。最終的に「他の薬局ではこんなに丁寧に話を聞いてくれなかった」と思ってもらえれば大成功。「この人が言うなら、本当に大丈夫なんだろう」と、素直に受け入れてくれるようになるでしょう。
あいまいな点をしっかり掘り下げることで解決の糸口が見つかることも
また、患者さんが解釈を間違っているケースもあります。「長期間飲み続けると身体によくない」の「長期間」がどれくらいの長さなのか、「よくない」というのは具体的にはどんな状態になるのか、その点を深く聞き出すことで解決の糸口が見つかることもあります。
似たようなケースではテレビや雑誌の情報を鵜呑みにしている患者さんの例もありますが、テレビや雑誌の情報はあくまでも一般的なもの。すべての人に当てはまるわけではないということをしっかり説明しましょう。そのうえで「私は薬の専門家として、あなただけに向けたアドバイスをしています」という点をアピールできれば、患者さんの信頼を得られると思います。
似たようなケースではテレビや雑誌の情報を鵜呑みにしている患者さんの例もありますが、テレビや雑誌の情報はあくまでも一般的なもの。すべての人に当てはまるわけではないということをしっかり説明しましょう。そのうえで「私は薬の専門家として、あなただけに向けたアドバイスをしています」という点をアピールできれば、患者さんの信頼を得られると思います。
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
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