第51回 成井繁 先生
「精神科領域の薬物療法が苦手」、「服薬指導に自信がない」という薬剤師は少なくないようです。そんな苦手意識を克服し、もう一歩踏み込んだ服薬指導を実践していくためにはどうすればいいのでしょうか。
今回は薬局薬剤師として初となる精神科薬物療法認定薬剤師の認定を受け、精神科の患者さんへの意欲的な服薬指導を実践している、成井繁先生にお話をうかがいました。全5回のシリーズです。
原稿/高垣育(薬剤師・ライター)
※商品名は種類が多いため、一部の先発品のみの記載となっています。
※商品名は種類が多いため、一部の先発品のみの記載となっています。
2016年の診療報酬改定における基本方針案の大筋がまとまったとの報道があり、そのなかで「門前薬局」の評価の引き下げが求められていることが明らかになりました。
今後、門前薬局として大病院やクリニックの門前で漫然と日々の業務をこなしているだけでは、これまでと同水準の診療報酬を得て、利益を確保することがますます難しくなってくると考えられます。
将来、我々薬剤師が提供する業務のうち、どういった行為が評価され、利益に結びつけられるのか。それは「地域の医療の窓口として、かかりつけ薬局としての機能(ジェネラリスト)を保ちながら、専門性を磨いて認定を受け、専門性のない薬剤師とは差別化した手厚い服薬指導ができること」といった点になるのではないでしょうか。
ただし薬剤師の皆さんがご存知の通り、専門性の高い薬剤師の認定を受けるにはクリアしなければならない課題が多くあり、時間もかかります。認定を受けたいと思ったからといって、すぐに得られるものではありません。
薬局や薬剤師が収益を得ることが困難な時代を迎えても、必要とされる薬剤師であるために大切なことは、3年、5年、10年先の自分のキャリアを思い描き、将来像を明確にしておくことです。
そうすれば将来必要な能力や技術が明らかになり、自ずと日々自分の専門性を磨く努力をし続けられるのではないでしょうか。
専門性を磨き知識を吸収し続けていると、徐々に患者さんへの的確なアドバイスができるようになります。自分の情報を求める患者さんがリピーターになることが増え、薬局にではなく、薬剤師自身に顧客がつくように、「かかりつけ薬剤師」になってきます。
こうした顧客を抱えた薬剤師は薬局にとっての「宝」ですから、経営者に大切にされますし、能力が評価されて給与や待遇にも反映されるようになることが望まれてくるでしょう。そしてなによりも、患者さんや経営者からプラスの評価を受けることが、その薬剤師自身の仕事に対するやりがいへも結びついていきます。
将来、薬局への風当たりがますます強くなり、薬剤師への評価が低下してきたときでも、患者さんや経営者に選ばれる付加価値のある薬剤師であるために、今から「将来なりたい薬剤師像」を思い描き、その目標に向かって自己研鑽を続けていきませんか。
2016年の診療報酬改定における基本方針案の大筋がまとまったとの報道があり、そのなかで「門前薬局」の評価の引き下げが求められていることが明らかになりました。
今後、門前薬局として大病院やクリニックの門前で漫然と日々の業務をこなしているだけでは、これまでと同水準の診療報酬を得て、利益を確保することがますます難しくなってくると考えられます。
将来、我々薬剤師が提供する業務のうち、どういった行為が評価され、利益に結びつけられるのか。それは「地域の医療の窓口として、かかりつけ薬局としての機能(ジェネラリスト)を保ちながら、専門性を磨いて認定を受け、専門性のない薬剤師とは差別化した手厚い服薬指導ができること」といった点になるのではないでしょうか。
ただし薬剤師の皆さんがご存知の通り、専門性の高い薬剤師の認定を受けるにはクリアしなければならない課題が多くあり、時間もかかります。認定を受けたいと思ったからといって、すぐに得られるものではありません。
薬局や薬剤師が収益を得ることが困難な時代を迎えても、必要とされる薬剤師であるために大切なことは、3年、5年、10年先の自分のキャリアを思い描き、将来像を明確にしておくことです。
そうすれば将来必要な能力や技術が明らかになり、自ずと日々自分の専門性を磨く努力をし続けられるのではないでしょうか。
専門性を磨き知識を吸収し続けていると、徐々に患者さんへの的確なアドバイスができるようになります。自分の情報を求める患者さんがリピーターになることが増え、薬局にではなく、薬剤師自身に顧客がつくように、「かかりつけ薬剤師」になってきます。
こうした顧客を抱えた薬剤師は薬局にとっての「宝」ですから、経営者に大切にされますし、能力が評価されて給与や待遇にも反映されるようになることが望まれてくるでしょう。そしてなによりも、患者さんや経営者からプラスの評価を受けることが、その薬剤師自身の仕事に対するやりがいへも結びついていきます。
将来、薬局への風当たりがますます強くなり、薬剤師への評価が低下してきたときでも、患者さんや経営者に選ばれる付加価値のある薬剤師であるために、今から「将来なりたい薬剤師像」を思い描き、その目標に向かって自己研鑽を続けていきませんか。
1989年明治薬科大学卒業。2015年10月に日本病院薬剤師会が認定する「精神科薬物療法認定薬剤師」の認定を薬局薬剤師として初めて受け、特に精神科領域の患者さんへの薬物治療に尽力し、地域医療に貢献している。