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「ロヒプノール」「サイレース」、呼吸抑制で注意喚起

薬+読 編集部からのコメント

厚生労働省は催眠鎮静剤「フルニトラゼパム」に死亡例を含めた呼吸抑制関連の副作用が報告されたことから、添付文書の改訂を指示しました。その他、利尿剤「ラシックス」「オイテンシン」、抗精神病薬「リスパダールコンスタ」「ゼプリオン」、解熱鎮痛消炎剤「ロキソニン」の添付文書にも重大な副作用の項に追記を指示しています。

厚生労働省は22日、中外製薬とエーザイの催眠鎮静剤「フルニトラゼパム」(販売名:ロヒプノール静注用、サイレース静注用)に重大な副作用として、死亡例を含め呼吸抑制関連の副作用が報告されたことなどから、添付文書の「使用上の注意」を改めるよう製造販売業者に指示した。

 

フルニトラゼパム注射剤については、添付文書の重要な基本的注意の項に関する記載で、投与前に昇圧剤等の救急蘇生剤、必要に応じてベンゾジアゼピン受容体拮抗剤のフルマゼニルを手元に準備しておくことなどを追記。投与中はパルスオキシメーターや血圧計等を用いて継続的に患者の呼吸・循環動態を観察するよう促した。

 

また、重大な副作用の項に、重篤な転帰を辿ることがあるため観察を十分行うことを求める記載を追加。このような場合は気道を確保し、換気を図るなど適切な処置を行うよう追記し、注意喚起を行った。

 

既にフルニトラゼパム注射剤による呼吸抑制については、添付文書の重要な基本的注意、重大な副作用の項を通じて注意喚起が行われてきたが、2012年度以降の直近3年間で、情報不足などで因果関係が評価できなかった4例の死亡例を含め、呼吸抑制関連の副作用が11例確認された。今回、こうした国内症例が集積されたことから、専門委員の意見も踏まえ添付文書改訂が適切と判断した。

 

また、サノフィの利尿剤「ラシックス」「オイテンシン」(一般名:フロセミド)について、重大な副作用の項に、間質性肺炎を追記。呼吸困難、発熱、肺音の異常などが認められた場合には速やかに胸部X線、胸部CTなどの検査実施などを促したほか、ヤンセンファーマの抗精神病薬「リスパダールコンスタ」(リスペリドン)、「ゼプリオン」(パリペリドンパルミチン酸エステル)について、重大な副作用の項にアナフィラキシーを追記した。

 

その他、第一三共の解熱鎮痛消炎剤「ロキソニン」、日医工の「ロキソプロフェンナトリウム」について、重大な副作用の項に小腸・大腸の狭窄・閉塞を追記。アステラス製薬の過活動膀胱治療薬「ベタニス」(ミラベグロン)について、重要な基本的注意の項に、血圧の上昇を追記すると共に、重大な副作用の項に高血圧を記載、注意喚起した。

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出典:薬事日報

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