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オプジーボ、リンパ腫追加‐新薬7品目の承認・一変了承

薬+読 編集部からのコメント

薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は2016年11月11日(金)、新薬7品目の承認と一部変更承認を了承しました。「オプジーボ」に再発・難治性ホジキンリンパ腫の効能追加のほか、B型肝炎治療薬「ベムリディ」などが承認されています。

薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は11日、小野薬品の「オプジーボ」の再発・難治性ホジキンリンパ腫の効能追加、ギリアド・サイエンシズのB型肝炎治療薬「ベムリディ」など7品目の承認と一部変更承認を審議し、了承した。


 

ジメンシー配合錠(ブリストル・マイヤーズスクイブ):有効成分のダクラタスビル塩酸塩、アスナプレビルに新有効成分のベクラブビル塩酸塩を配合したC型肝炎治療用配合剤。セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善を効能・効果とする。

 

新有効成分のベクラブビル塩酸塩を配合したことにより、耐性遺伝子変異に効果を発揮することが期待できる。類薬には、ハーボニー配合錠などがある。

 

用法・用量は、1回2錠を1日2回食後に経口投与し、投与期間は12週。再審査期間は8年。海外承認はない。

 

ベムリディ錠25mg(ギリアド・サイエンシズ):新有効成分のテノホビルアラフェナミドフマル酸塩を含有し、B型肝炎ウイルスの増殖を伴い肝機能の異常が確認されたB型慢性肝疾患におけるB型肝炎ウイルスの増殖抑制を効能・効果とする。テノホビルの経口プロドラッグで、副作用軽減を目的に開発された。類薬には、テノゼット錠などがある。

 

用法・用量は、テノホビルアラフェナミドとして1回25mgを1日1回経口投与する。優先審査品目で、再審査期間は5年10カ月。海外では欧米で今年1月に承認されている。

 

プレジコビックス配合錠(ヤンセンファーマ):有効成分のダルナビルエタノール付加物とコビシスタットを配合したHIV感染症治療用配合剤。類薬にはプリジスタ錠などがある。

 

用法・用量は、1回1錠を1日1回食事中または食直後に経口投与する。必ず他の抗HIV治療薬と併用する。希少疾病用医薬品で、再審査期間はコビシスタットを含有するスタリビルド配合錠の残余期間である2023年3月24日まで。海外では欧米で承認されている。

 

レルベア100エリプタ14吸入用、同30吸入用(グラクソ・スミスクライン):有効成分のビランテロールトリフェニル酢酸塩・フルチカゾンフランカルボン酸エステルを含有する吸入ステロイド配合剤。長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合の慢性閉塞性肺疾患の症状緩解の効能・効果を追加する。

 

用法・用量は、1日1回吸入投与する。再審査期間は残余期間の21年9月19日まで。海外では欧米、カナダなど40カ国以上で承認されている。

 

モゾビル皮下注24mg(サノフィ):有効成分のプレリキサホルを含有し、自家末梢血幹細胞移植のための造血幹細胞の末梢血中への動員促進を効能・効果とする。グラン、ノイトロジンと併用する。

 

用法・用量は、G-CSF製剤との併用において、0.24mg/kgを1日1回、末梢血幹細胞採取終了時まで連日皮下投与する。希少疾病用医薬品で再審査期間は10年。海外では、世界54カ国・地域で承認されている。未承認薬等検討会議の開発要請品目。

 

オプジーボ点滴静注20mg、同100mg(小野薬品):有効成分のニボルマブ(遺伝子組み換え)を含有するヒトPD-1ヒト型モノクローナル抗体。再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫の効能・効果を追加する。

 

ホジキンリンパ腫の患者数は2000人と推定されており、そのうち8~9割が再発・難治性の古典的ホジキンリンパ腫の患者が占めるとされる。オプジーボの効能追加は、進行・再発の非小細胞肺癌、転移性腎細胞癌に続くもの。

 

用法・用量は、1回3mg/kg(体重)を2週間間隔で点滴静注する。希少疾病用医薬品で再審査期間は10年。海外では、米国で今年5月に迅速承認され、欧州では審査中。7月時点で再発・難治性の古典的ホジキンリンパ腫の効能・効果で2カ国で承認されている。

 

イムブルビカカプセル140mg(ヤンセンファーマ):有効成分のイブルチニブを含有し、再発または難治性のマントル細胞リンパ腫の効能・効果を追加する。用法・用量は、560mgを1日1回経口投与する。希少疾病用医薬品で再審査期間は10年。海外では世界74の国・地域で承認されている。

 

ダラツムマブ、オーファン指定

 

また同部会は、ヤンセンファーマの「ダラツムマブ」を希少疾病用医薬品に指定することを了承した。同剤の予定する効能・効果は、再発・難治性の多発性骨髄腫。再発・難治性の多発性骨髄腫に対しては、ボルテゾミブ、サリドマイド、レナリドミドなどを含む多剤併用化学療法による治療が行われる。

 

ダラツムマブは、多発性骨髄腫細胞などに高発現しているCD38を標的とするモノクローナル抗体を有効成分としており、新たな治療薬として期待される。再発・難治性の多発性骨髄腫患者を対象に、ボルテゾミブ、デキサメタゾン併用投与への上乗せ効果を検討した第III相試験が実施され、これらの成績に基づき承認申請予定であり、開発の可能性が高いとした。

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出典:薬事日報

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