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ケイヒ製剤で誤解招く広告「糖尿病の治癒目的でない」‐厚労省が事務連絡

薬+読 編集部からのコメント

生薬ケイヒを含むOTC薬の広告において、厚労省は「糖尿病の治療・予防に使用する医薬品ではない」との記載を求め、「食後血糖の上昇抑制、血統上昇に伴う口喝、のどの渇きの緩和」などの表現にとどめることとしています。

厚生労働省は23日、のどの渇きや糖尿病などを効能・効果とする生薬の「ケイヒ」を含有するOTC薬の広告表現について、糖尿病治癒を目的とした治療・予防に使う医薬品ではないことを記載するよう製造販売業者に求める事務連絡を、都道府県に発出した。糖尿病の治療や予防に効果があるように消費者を誤解させる表現の防止を目的としたもの。生薬を含有するOTC薬の広告表現の適正化を求めるのは、「中年期以降のもの忘れの改善」を効能・効果とするオンジに続き、2件目。

 

今回の通知では、ケイヒを含有するOTC薬を製造販売する業者に対して、作用機序、効能、販売名を組み合わせた表現により、糖尿病治癒のための治療・予防に用いられるような誤解を招く広告を行わないよう求めている。

 

さらに、糖尿病治癒を目的とした治療・予防に使用する医薬品ではないことを記載すること、糖尿病の効能・効果に対応する表現として、「食後血糖の上昇抑制、血糖上昇に伴う口渇、のどの渇きの緩和」などにとどめることとしている。

 

ケイヒは、小腸からの糖の吸収を遅くし、食後の血糖上昇を緩やかにする作用を持つものの、厚労省の「生薬のエキス製剤の製造販売承認申請に関するガイダンス」では、効能・効果である糖尿病について、「糖尿病治癒を目的とした治療・予防」を含んでいない。

 

また、医薬品等に関する広告の虚偽・誇大化の防止を目的とした医薬品等適正広告基準でも、糖尿病など医師・歯科医師の診断、治療でなければ治癒が期待できない疾患については、診断や治療がなくても治癒できるとの表現を広告に使用することを禁じている。これらを踏まえ、厚労省は消費者の誤解を招く表現を防ぐ対応が必要と判断した。

 

生薬含有製剤の広告表現をめぐっては、中年期以降のもの忘れの改善を効能・効果とするオンジについて、認知症の治療・予防に用いる医薬品ではないと記載することなどを製造販売業者に求める事務連絡を昨年10月に発出している。

 

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出典:薬事日報

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