ハーボニー偽造薬、新たに9個‐都内の卸立ち入り調査で判明
厚生労働省は23日、東京都内にある2カ所の卸売販売業者でC型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品9ボトルが新たに見つかったと発表した。いずれも、医療機関に納入する前の段階で発見されており、患者の手には渡っていないという。
厚労省によると、東京都が都内の卸売販売業者に立ち入り調査を行った結果、奈良県内の薬局チェーンで見つかった偽造品と同じ特徴を持つ計9ボトルを発見。現在、分析中だという。
今回見つかった偽造品は、正規のボトルに入っていたものの、外箱や添付文書がない状態だったという。医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課の伊澤知法課長は、医薬品がボトル単位で流通することは「明らかにおかしい」ため、注意するよう呼びかけた。
新たに偽造品が発見された都内の卸売業者は、奈良県の薬局チェーンに偽造品を販売した卸売業者にもハーボニーを卸した可能性があるという。
厚労省は引き続き、流通の各段階で医薬品の状態を確認するよう注意喚起すると共に、関係都道府県等と連携してさらなる調査を実施する。
厚労省は、ハーボニーの偽造品5ボトルが発見された奈良県内の薬局チェーンが、関西メディコが経営する調剤専門の「サン薬局」であることも明らかにした。奈良県生駒郡の平群店で2ボトル、奈良市の平松店で2ボトル、生駒郡の三室店で1ボトルが見つかり、いずれも回収されている。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
2017年1月23日(月)、厚生労働省は東京都内2ヵ所にある卸販売業者からもC型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品9ボトルが新たに見つかったと発表しました。奈良県で見つかった偽造品と特徴が同じで、都内のものは患者の手には渡っていないということです。