後発品191品目を薬価収載‐モンテルカストに27社参入
厚生労働省はきょう9日、後発品191品目を薬価基準に収載する。品目数は、6月の前回収載の271品目から80品目減った。医療安全などの観点から、販売名称を変更した代替新規の品目が13品目とほぼ置き換わっていることが主な要因となっている。初の後発品収載は、糖尿病治療薬「ミチグリニド」(グルファスト=キッセイ薬品)など5成分24品目。新規収載希望が10品目を超えた内用薬を先発品の「0.4がけ」とするルールの適用はなかった(表参照)。
薬価収載の対象となったのは、今年8月15日までに薬事承認された医薬品。収載希望は197品目だったが、局方名収載などによって4品目が告示不要となり、販売会社が未定だったとの理由で2品目が取り下げられたことから、最終的に54社の41成分71規格191品目が収載された。
収載状況の内訳を見ると、内用薬が28成分48規格165品目、注射薬が9成分16規格16品目、外用薬が7成分7規格10品目となった。
このうち、初めて収載された後発品は、糖尿病治療薬のミチグリニドカルシウム水和物(グルファスト=キッセイ薬品)、肺動脈性肺高血圧治療薬のボセンタン水和物(トラクリア=アクテリオンファーマシューティカルズジャパン)、抗てんかん薬のトピラマート(トピナ=協和発酵キリン)、抗癌剤のホリナートカルシウム(ロイコボリン/ユーゼル=ファイザー、大鵬薬品)、全身麻酔用鎮痛剤のレミフェンタニル塩酸塩(アルチバ=ヤンセンファーマ)の5成分10規格24品目。内用薬が4成分8規格22品目、注射薬が1成分2規格2品目、外用薬はなかった。
医療安全の観点から一般名に名称変更したなどの代替新規を含め、収載品目数が最も多かった企業は、東和薬品が17品目と最も多く、次いで武田テバの10品目、シオノケミカルの8品目、沢井製薬、辰巳化学、日医工の7品目となっている。
代替新規を除いた収載品目数の上位5社は、東和薬品の13品目、次いでシオノケミカルの8品目、沢井製薬と日医工の7品目、さらに高田製薬、武田テバ、辰巳化学、田辺三菱製薬、日本ジェネリックが6品目で並んだ。
後発品の収載品目数が最も多かったのは、モンテルカストナトリウムの27社62品目、次いでバルサルタン/ヒドロクロロチアジドの7社14品目、プラミペキソール塩酸塩水和物の6社12品目、ピタバスタチンカルシウムの4社11品目、ミチグリニドカルシウム水和物の5社10品目となっている。
新規収載希望が10品目を超えた内用薬を先発品の「0.4がけ」とするルールの適用はなかったが、既収載品と剤形などが同じで合計銘柄数が10を超えた品目を先発品の「0.4がけ」とするルールは、オランザピンとモンテルカストナトリウムの2成分65品目に適用された。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
2016年12月9日(金)、厚生労働省は後発医薬品191品目を薬価収載します。初の後発品収載は、糖尿病治療薬「ミチグリニド」(グルファスト=キッセイ薬品)など5成分24品目。収載状況の内訳は、内用薬が28成分48規格165品目、注射薬が9成分16規格16品目、外用薬が7成分7規格10品目ということです。