薬剤師会

日薬・山本会長「残薬解消、薬剤師の重要な役割」

薬+読 編集部からのコメント

日本薬剤師会の山本会長が「医療費の削減には後発品の使用促進よりも、残薬の確認・解消の方が圧倒的に効果が高い」と述べました。残薬をどのように減らすべきか、薬剤師全体で考えるべき問題ですね。

日本薬剤師会の山本信夫会長は3日、都内で開かれた「医療フォーラム」で講演し、残薬解消による経済効果の大きさについて説明。残薬の確認と適正使用の確保がこれからの地域医療で薬剤師が果たす最も重要な役割になるとの認識を示した。
山本氏は、超高齢社会を目前にした医療提供体制の中で薬剤師に求められている役割として、▽在宅医療の充実▽後発品の使用促進▽残薬の確認と適正使用の確保▽チーム医療の推進▽医療機能の分化・連携――を挙げた。
その上で、超高齢社会において避けて通れない医療費適正化の問題について触れ、「後発品の使用促進より経済効果が大きいのは残薬の確認と適正使用の確保」との認識を示した。
高齢者宅などにある潜在的な飲み忘れ等の薬剤費は年間約500億円にのぼるとの試算を引用し、「後発品の使用促進がこの2年間で60%に達した場合の削減効果は200億円程度と言われている。どちらに財政的な効果があるかと言えば、圧倒的に残薬」との考えを示した。
さらに、「そもそも医薬品が服用、貼付されずに残るということは、正しく使えていないということ」と述べ、適正使用の観点からも問題になることを指摘。「これからは、残薬をどう減らすかが最大の課題になってくる」と強調した。
また、「疑義照会は薬剤師にとって最大の武器であり、義務」とし、薬剤師に最も期待されている行為であることを強調、「薬物治療では、薬剤師がゴールキーパーのような役割を担っており、それを果たし得てはじめて薬剤師といえる」と述べた。

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出典:薬事日報

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