新社名は「アリナミン製薬」~社長に元エーザイの本多氏
武田コンシューマーヘルスケア(TCHC)は19日、今月31日付で社名を「アリナミン製薬」に変更すると発表した。TCHCは昨年8月、武田薬品が米投資ファンド大手のブラックストーンが運用するプライベート・エクイティ・ファンドへ株式譲渡を決定。今回、TCHCの最大ブランドである「アリナミン」を社名に冠することで、「アリナミンの正統な承継者として、セルフケア、セルフメディケーションの領域で高品質な製品を提供していく」(同社)としている。
今回、TCHCの子会社で、アリナミン錠などを製造する武田ヘルスケア(京都府福知山市)も「アリナミンファーマテック」に社名変更する。また、ブラックストーン・グループとTCHCは、アリナミン製薬の代表取締役社長に元エーザイ副社長の本多英司氏(写真)、TCHC社長の野上麻理氏が副会長に内定したことも発表した。
31日に予定されているクロージングを前提に、その後の株主総会、取締役会を経て、正式に決定する予定である。
本多氏は、1977年にエーザイに入社後、日本事業や海外事業責任者として欧米亜中の各リージョンを経験し、副社長を務めた。コンシューマー事業では、2005年に薬粧事業部長に就任して以来、11年までジャパンプレジデントとしてコンシューマー事業を牽引。現在は、ブラックストーンのシニアアドバイザーと共に、あゆみ製薬の取締役会長(非常勤)を務める。
事業戦略の方向性については、ブラックストーンと野上氏とで協議を重ね、本多氏を新たにスタートするアリナミン製薬の社長に起用することで合意。野上氏も引き続き副会長の立場からアリナミン製薬をサポートしていくことになった。
昨年9月の両者の記者会見では、今後3年以内に中華圏における海外展開の加速やEコマースを含めたデジタルを活用した販路拡大、スイッチOTCや新商品領域拡大など成長を図ることで、5~10年の期間で新規株式上場を目指す方向性が示されている。
4月1日のアリナミン製薬スタート以降に、方針説明などを行うほか、新社のロゴマークなどを発表する予定という。
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出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
2020年8月、武田薬品が米投資ファンド大手のブラックストーンが運用するプライベート・エクイティ・ファンドへ株式譲渡を決定していたTCHC(武田コンシューマーヘルスケア)が、3月31日付で社名を「アリナミン製薬」に変更すると発表しました。TCHCの最大ブランド「アリナミン」を社名に冠し、「アリナミンの正統な承継者として、セルフケア、セルフメディケーションの領域で高品質な製品を提供していく」(同社)としています。同時にTCHC子会社で、アリナミン錠などを製造する武田ヘルスケア(京都府福知山市)も「アリナミンファーマテック」に社名変更します。