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新型コロナワクチンの特例承認審議~あす20日、AZとモデルナ製

薬+読 編集部からのコメント

5月20日に薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会が英アストラゼネカ社製「バキスゼブリア筋注」と米モデルナ社製「COVID-19ワクチンモデルナ筋注」の新型コロナウイルス感染症ワクチンに関する製造販売承認の可否を審議。2~3月にかけて承認申請され、共に特例承認の適用を求めていたものです。了承されれば、厚労省は5月中にも承認。両ワクチンが承認された場合、国内で接種可能なコロナワクチンは3種類となります。また同部会では5月28日、エーザイの濾胞性リンパ腫治療薬「タズベリク錠200mg」など5件の製造販売承認についても審議します。

薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会はあす20日、英アストラゼネカと米モデルナの新型コロナウイルス感染症ワクチンに関する製造販売承認の可否を審議する。2~3月にかけて承認申請され、共に特例承認の適用を求めている。了承されれば、厚生労働省は今月中にも承認する。両ワクチンが承認された場合、国内で接種可能なコロナワクチンは3種類となる。

この日の部会で製造販売承認の可否を審議するのは、AZの「バキスゼブリア筋注」、モデルナの「COVID-19ワクチンモデルナ筋注」の計2品目。

 

AZ製品はアデノウイルスベクターワクチンで、2月に国内で承認申請された。筋肉内に2回注射し、2回目の接種は1回目から4~12週間の間隔を置くよう求めている。同社は、通常よりも早期の承認となる特例承認の適用を求めている。国内に1億2000万回分供給されることが見込まれている。

 

モデルナ製品は、米ファイザー製と同様にmRNAワクチンで、国内供給を担う武田薬品が3月に承認申請を行った。筋肉内注射で2回接種し、2回目の接種は1回目から4週間の間隔を置く。

 

米国で実施した第III相試験成績をもとに申請し、追加でデータ提出した国内第I/II相試験では、安全性の懸念は認められず、有効性についても全ての被験者で結合抗体と中和抗体の上昇が見られた。

 

AZ製品と同様、特例承認の適用を求めており、5000万回分を国内供給することで政府と契約している。

 

28日に「タズベリク錠」など審議

また、同部会は28日、エーザイの濾胞性リンパ腫治療薬「タズベリク錠200mg」(一般名:タゼメトスタット臭化水素酸塩)など5件の製造販売承認について審議する。審議予定品目は次の通り。

 

タズベリク錠200mg(エーザイ):新有効成分のタゼメトスタット臭化水素酸塩を含有し、濾胞性リンパ腫を効能・効果とする。

 

ユニツキシン点滴静注17.5mg/5mL(大原薬品):新有効成分のジヌツキシマブ(遺伝子組み換え)を含有し、神経芽腫を効能・効果とする。グラン注射液・シリンジとイムネース注の3剤併用療法で使用する。希少疾病用医薬品に指定されている。

 

ルタテラ静注(富士フイルム富山化学):新有効成分のルテチウムオキソドトレオチドを含有する放射性医薬品。

神経内分泌腫瘍を効能・効果とする。

 

ライザケア輸液(富士フイルム富山化学):L-リシン塩酸塩とL-アルギニン塩酸塩を配合した医療用配合剤。ルタテラ静注との併用で使用し、ルテチウムオキソドトレオチドによる腎被ばくの低減を効能・効果とする。

 

ハイヤスタ錠10mg(フヤジャパン):新有効成分のツシジノスタットを含有し、成人T細胞白血病リンパ腫を効能・効果とする。

また、協和キリンのG-CSF製剤「グラン注射液、同シリンジ」など2件の一部変更承認について報告を受ける。

 

グラン注射液75、同150、同M300、同シリンジ75、同150、同M300(協和キリン):有効成分のフィルグラスチム(遺伝子組み換え)を含有するG-CSF製剤。神経芽腫に対するジヌツキシマブの抗腫瘍効果の増強を効能・効果に追加する。

 

イムネース注35(塩野義製薬):有効成分のテセロイキン(遺伝子組み換え)を含有するインターロイキン2製剤。神経芽腫に対するジヌツキシマブの抗腫瘍効果の増強を効能・効果に追加する。

さらに部会では、ノーベルファーマの続発性難治性気胸治療剤「タルク」について、希少疾病用医薬品への指定を可否を審議する。

 

タルク(ノーベルファーマ):予定される効能・効果は、外科手術による治療が困難な続発性難治性気胸。

 

 

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出典:薬事日報

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