治療と仕事の両立で認定~薬局初、都と神奈川県から【日本調剤】
日本調剤は、治療と仕事の両立について高い水準で取り組む企業として、厚生労働省が定める「事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン」に基づき、東京都と神奈川県から認定を受けたと発表した。調剤薬局経営を主事業とする企業・業界では初めての取得となる。
治療と仕事の両立支援は、病気を抱えながらも、働く意欲、能力のある労働者が仕事を理由として治療機会を逃すことなく、また治療の必要性を理由として仕事の継続を妨げられることなく、適切な治療を受けながら働き続けられる社会を目指す取り組み。
厚労省が作成したガイドラインをもとに、各企業が環境整備を進めており、各自治体もセミナーや独自の認定制度でサポートしている。
同社は、「会社を支える社員が安全に、健康な状態でいきいきと働くことができる職場」を目指し、従業員と組織の健康度を高める健康経営に取り組む中で、治療と仕事の両立支援にも注力している。
予防の面からは、乳癌、子宮癌検診などを含む生活習慣病項目に対し、定期健康診断費用を健康保険組合と会社が一部補助。
また、健康診断受診に要する時間の就労を免除している。
体制構築としては、統括産業医をはじめ、精神科専門産業医、保健師、公認心理師の配置による社内相談窓口の強化を図っているほか、癌対策推進企業へ加盟登録も行っている。
制度では、私傷病で休職した際にも復職後安定的に業務に戻ることができるよう、短縮勤務や業務量調整などの段階的負荷をかけていく復職プログラムを活用している。
認定の概要を見ると、東京労働局では治療と仕事の両立支援を推進するため、取り組みを進めている企業の経営トップの基本方針を募集し、紹介している。同社も、両立支援の環境整備に関する具体的な活動内容を含めた基本方針を申請している。
神奈川県では、神奈川産業保健総合支援センターと連携し、治療と仕事の両立に資する休暇制度や勤務制度を整備している県内の企業を「かながわ治療と仕事の両立推進企業」として認定。同社は、県の認定基準となる三つの項目を全て満たし、最高位である「プラチナ」の認定を受けた。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
厚労省が定める「事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン」に基づいて、日本調剤株式会社(本社・東京都千代田区)が、治療と仕事の両立について高い水準で取り組む企業として、東京都と神奈川県から認定を受けたと発表しました。調剤薬局経営を主事業とする企業・業界では初の取得となります。同社では、「会社を支える社員が安全に、健康な状態でいきいきと働くことができる職場」を目指し、従業員と組織の健康度を高める健康経営に取り組む中で、治療と仕事の両立支援にも注力しています。