公務員薬剤師、初任給3100円引上げ~3年ぶり賞与共に増額【人事院】
人事院は8日、2022年の国家公務員給与である月例給(基本給)を0.23%、ボーナスを0.10カ月分引き上げるよう国会と内閣に勧告した。4月分の減額前給与が民間よりわずかに下回ったことから、俸給表の水準を引き上げると共に、ボーナスに当たる特別給の支給額を増額。月例給とボーナスが共に引き上げられるのは3年ぶりとなる。病院等に勤務する公務員薬剤師は医療職俸給表(二)が適用され、6年制薬剤師の初任給(2級15号俸)は21万3600円となり、昨年に比べて3100円アップした。
国家公務員の給与は、民間企業の4月分の給与を調査した上で比較し、官民差を埋めることを基本に勧告を行っている。特別給(期末・勤勉手当)についても、民間ボーナスの過去1年間の支給実績を把握し、国家公務員の支給月数を合わせている。
給与勧告を行うため、全産業をカバーする全国約1万2000の民間事業所の約43万人を対象に、個人別の給与を調査した。それによると、今年4月の減額前の国家公務員給与は民間を平均921円(0.23%)下回り、ボーナスは昨年8月から今年7月までの民間の支給割合が4.41カ月となったのに対し、公務員の支給月数は4.30カ月とわずかに下回ったことから、民間の支給割合に見合うよう0.10カ月引き上げることにした。
公的病院に勤務する薬剤師は栄養士、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士等と共に医療職俸給表(二)が適用される。薬剤師の初任給は21万3600円と昨年から3100円アップした。
今年の国家公務員給与等実態調査では、医療職俸給表(二)の適用職員数は490人と前年から6人減少した。平均年齢は46.5歳と昨年に比べて0.1歳上がり、平均経験年数は21.0年と昨年から0.1年伸びた。
なお、従業員50人以上の事業所を対象とした医療関係職種の民間給与実態調査については、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、20、21年に引き続き調査を実施していない。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
8月8日、人事院は2022年の国家公務員給与である月例給(基本給)を0.23%、ボーナスを0.10カ月分引き上げるよう国会と内閣に勧告しました。月例給とボーナスが共に引き上げられるのは3年ぶり。病院等に勤務する公務員薬剤師には「医療職俸給表(二)」が適用され、6年制薬剤師の初任給(2級15号俸)は21万3600円となり、昨年に比べ3100円上がっています。