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【CRO協会22年業績】総売上高2419億円と過去最高~臨床試験の需要増背景に

薬+読 編集部からのコメント

日本CRO協会が協会会員32社分の集計に基づいた2022年業績を発表(6月1日)。総売上高はコロナ禍需要で20%増となった2021年実績(31社分)と比較して7.2%増の2419億円と過去最高となりました。同協会は「実質的に伸びている」と説明し、臨床試験需要の高まりを示す結果に。なお臨床試験需要の高まりでCRA不足は依然続いています。

日本CRO協会は1日、協会会員32社分の集計に基づいた2022年業績を発表し、総売上高はコロナ禍需要で20%増となった21年実績(31社分)と比べて7.2%増の2419億円と過去最高となった。昨年より1社増えた実績だが、同協会は「実質的に伸びている」と説明しており、臨床試験需要の高まりを示す結果となった。

総売上高に占める医薬品業務の売上は全体の84.0%を占め、昨年比7.5%増の2033億円に上った。総従業員数は309人増の1万9604人。協会所属のCRAは、集計対象外となった会社が発生した影響などで414人減少し、6660人となった。臨床試験需要の高まりでCRA不足は依然続いている。

 

業務別では、モニタリングは13.0%増の1188億円、データマネジメント/統計解析は1.3%減の298億円、安全性に関するファーマコヴィジランス(GVP)関連は14.3%減の238億円、臨床研究は19.3%増の64億円となった。

 

モニタリング業務における疾病領域別プロジェクト数で最も多かったのは昨年同様腫瘍で、続いて代謝性疾患、中枢神経系の順だった。マルチナショナルスタディは4割を占めるに至っている。

 

医薬品開発のフェーズ別では、フェーズI~IIIが11.6%増の1305億円、製造販売後調査等は47.7%増の196億円。製造販売後臨床試験は60.8%減の41億円となった。

 

前年は新型コロナのワクチンや治療薬開発といった特需的な要因によって急拡大したが、今回GVP関連業務や製造販売後臨床試験が減少しているのは、これらのプロジェクトが終了したためである。

 

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出典:薬事日報

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