医療

【厚労省調査】救急搬送の約3割は20代~止まらぬ医薬品過剰摂取

薬+読 編集部からのコメント

医薬品の過剰摂取が原因と疑われる救急搬送人員が、2021年に1万人を突破し、2023年も最高値を更新する見通しであることが判明しました。2022年は20代が全体の約3割を占めており、特に10~20代女性の割合が年々増加傾向にあります。

医薬品の過剰摂取が原因と疑われる救急搬送人員が2021年に1万人を突破し、今年も最高値を更新する見通しにあることが、厚生労働省の調査で明らかになった。年代別に見ると、昨年は20代が全体の約3割で最も多く、30代、40代と続いた。20代以下の若年者、特に10代、20代の女子が全体に占める割合が年々増加傾向にあることも判明。社会問題化している若年者の“オーバードーズ”は、極めて深刻な状況にあることが裏付けられた格好となった。

調査結果は18日、厚労省の「医薬品の販売制度に関する検討会」で公表されたもの。委員から「濫用の実態について詳細に調査する必要がある」との指摘を受け、全国52の消防本部を対象に実施した。

 

20年1月から今年5月まで3年半にわたって、救急活動記録の初診傷病名に「OD」「オーバードーズ」「薬」かつ「過剰」などの関連ワードが含まれる搬送人員の人数と、各人の年代、性別を集計した。

 

その結果、医薬品の過剰摂取が原因と疑われる救急搬送人員の全数は20年が9595人、21年が1万0016人、22年が1万0682人と推移しており、着実に増加していることが明らかになった。

 

今年については、6月末までの時点で5625人の報告があり、昨年を上回るペースとなっている。

 

22年では、20代の過剰摂取が3295人(30.8%)で最も多く、次いで30代1820人(17.0%)、40代1543人(14.4%)、10代1494人(14.0%)と続いた。

 

さらに、10代、20代、50代についても全数に占める過剰摂取の割合が年々増加していることも分かった。10代未満についても少数ではあるものの、毎年25人以上の搬送があった。

 

調査結果について、同日の検討会で山口育子委員(認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長)は、「2人の小学生が薬物中毒で搬送されるというニュースが出たところ。若い世代の人たちのことを考えると、たばこやお酒と同じように(濫用の恐れのある薬物についても)20歳未満にはネット販売できないようにすることが必要だと思う」と強調。

 

宮川政昭委員(日本医師会常任理事)も「調査結果を見ると、これからもっと増えてくるだろうということが予想される。国としてしっかりと対応を取らなければいけない」と危機感を示した。

 

なお、調査は救急活動記録から関連ワードを検索して集計したものであるため、必ずしも医薬品の過剰摂取が原因となっている事例を全て集計していないこと、誤飲等によるものも含まれていることに留意する必要があるとし、参考値にとどめるとしている。

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出典:薬事日報

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