医療

MRの減少数が3000人超え~薬剤師資格者は過去最低 MR認定センター

薬+読 編集部からのコメント

2025年3月末時点(2024年度)のMRの人数は、2023年度より3073人減(6.6%減)の4万3646人だったことが分かりました。薬剤師資格を保有するMR数は334人減の3824人と過去最低で、全体の8.8%となっています。

MR認定センターが調査した2025年3月末時点(24年度)のMR数は、前年度より3073人減(6.6%減)の4万3646人だった。減少は主に武田薬品、田辺三菱製薬、住友ファーマなど製薬企業の早期退職募集が相次いだことが影響した。薬剤師資格を保有するMR数は334人減の3824人と過去最低で、全体の8.8%(前年より0.1ポイント減)となった。

同センターが製薬企業、CSO、卸の200社を対象に調査し、199社から回答を得た結果を「25年版MR白書」にまとめたもの。MR数は13年度の6万5752人をピークに、その後減少が続き、今回でピーク時から2万人減った。今回のMR数の減少数は前年度とほぼ同規模とはいえ、3000人超えとなり、減少数としては過去最大の20年度の3572人減に次ぐ多さだ。

 

ピーク以後のMR数減少の背景には、主力品の変化がある。ピーク時前の主力は降圧薬など同種同効薬が多かった生活習慣病治療薬で、多数のMRが活動を展開する「シェア・オブ・ボイス(SOV)」型の営業だった。その後の主力は癌や中枢神経などのスペシャリティ薬へと変化し、多数のMRを動員するのではなく、専門性の高いMRが専門医を中心に活動するようになっていった。

 

さらに、コロナ禍においては施設訪問規制がより厳しくなり、リモート面談の手法が導入されたことも影響した。企業の固定費削減の一環で、MRの外部委託も併用するケースも増えていることも一因だ。

 

MR白書によると、CSO所属のコントラクトMR(CMR)数は21年度以前は17年度から3000人台にあったが、22年度以降は4000人台を維持している。

 

24年度は104人減の4249人で、22年度以降は微減傾向の中にあるが、CMRには一定の高い需要がある。実際、CMR契約企業数は前年度より9社増の86社になった。

 

この中で、今回のMR数減少について、同センターは、製薬企業の早期退職が相次いだことを大きな要因と見ている。MR数1000人以上の企業数も前年度の11社から6社に減った。

 

新卒採用社は前年度より3社減の68社、採用がなかった社は2社増の130社だった。

 

採用社のうちMR認定試験合格者を採用したのは6社(前年度8社)、11人(前年度21人)だった。

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出典:株式会社薬事日報社 

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