医療

【自民党議連に報告】中東緊迫化でリスク懸念 ~ 石油由来物質の優先供給を 日本製薬団体連合会

薬+読 編集部からのコメント

自民党の議員連盟「ジェネリック医薬品の将来を考える会」が、日本製薬団体連合会から中東情勢の緊迫化による医薬品安定供給への影響に関する調査結果について報告を受けました。3月16日時点で「現時点で影響はないが今後影響するリスクがある」と回答した企業が半数に上る一方、既に影響が生じている企業はゼロでした。国に対しては、価格急騰に対する補助金、長期化した場合に石油由来物質の優先供給などを求めています。

自民党の議員連盟「ジェネリック医薬品の将来を考える会」は24日、日本製薬団体連合会から、中東情勢の緊迫化による医薬品安定供給への影響に関する調査結果について報告を受けた。16日時点で「現時点で影響はないが今後影響するリスクがある」と回答した企業が半数に上る一方、既に影響が生じている企業はゼロだった。国に対しては、価格急騰に対する補助金、長期化した場合に石油由来物質の優先供給などを求めた。

 

報告を踏まえ、上川陽子会長は「起こり得るリスクに対応するため、引き続きフォローしていく。国が現在取り組んでいる対応以上の要望が出た場合、緊急提言にしていきたい」との考えを示した。

 

調査は日薬連安定確保委員会の会員企業を対象に、11~16日の期間で原薬、ナフサ・エチレンを含む原材料の調達、製剤への影響の有無と代替手段、個社では対応できない対応要望等について尋ねたもので、16社が回答した。

 

中東情勢の緊迫化で医療用医薬品の供給に問題が生じているケースの有無について、「現時点では影響はないが、今後影響するリスクがある」が9社(56%)、「現時点では影響はないと考えている」が7社(44%)となり、「既に影響が発生している」と回答した企業はなかった。

 

現時点では影響はないが、今後影響するリスクがあると回答した企業に影響を想定する時期を尋ねたところ、「3~6カ月」が5社と最多で、「6カ月~1年」が1社、「1年以上」が1社、「不明」が2社だった。

 

影響を受けている医薬品の分類を見ると、医療法に基づく重要供給確保医薬品Aが3品目、同B1品目、同C4品目で、その他代替成分のない医薬品が2品目、その他4品目だった。

 

影響への対応と回避策として、輸送路変更が2社で、欧州またはインドからの調達品目は安価な中東経由で空輸するケースが多いため、高価だが欧州からの直接空輸または他のアジア地域からの空輸を検討するとした。また、代替サプライヤーの確保が5社、在庫増が3社だった。

 

直行便や他地域経由便に集中した場合、空輸便の逼迫や価格急騰が懸念されるほか、石油価格の高騰や世界的なサプライチェーンの混乱に関連した輸送コストの上昇は中東以外でも想定され、公定価格に基づく販売となる医薬品産業が受ける影響は大きいと懸念を示した。

 

国に対する要望として、価格急騰に対しては、採算度外視し代替調達を図る企業が競争上の不利を被ることがないよう補助金等の柔軟な支援を求めた。代替サプライヤーの確保については、手続き上で審査・調査を必要とする場合、迅速化など柔軟な対応が必要とした。

 

混乱が長期化した場合、原薬製造に必要な溶媒調達への影響、医薬品ヒートシール等の包装材料への影響など、特定の医薬品ではなく全医薬品への影響が懸念されるとし、プラスチックやナフサなど石油由来物質について、生命関連産業である医薬品の製造に対する優先供給を訴えた。

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出典:薬事日報

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