4品目の「使用上の注意」改訂
厚生労働省は5月30日、ファイザーの慢性骨髄性白血病治療薬「ボスチニブ水和物」(製品名:ボシュリフ)など4品目について、添付文書の「使用上の注意」を改訂するよう製造販売業者に指示した。
ボスチニブ水和物については、「重大な副作用」の項に「中毒性表皮壊死融解症」「皮膚粘膜眼症候群」「多形紅斑」の3疾患を追記。
直近3年間に国内で報告された副作用のうち、中毒性表皮壊死融解症が1件、皮膚粘膜眼症候群が4件、多形紅斑が4件確認されている。また、中毒性表皮壊死融解症については安全性情報、効能・効果などを記載したCCDSが改訂されたことから、専門家の意見を踏まえた上で、使用上の注意を改訂することが適当と判断した。
日本イーライリリーの糖尿病治療薬「デュラグルチド(遺伝子組み換え)」(トルリシティ皮下注)に関しては、アナフィラキシーに関連した症例が国内で2件報告されているほか、海外症例が集積してCCDSが改訂されたこと、血管浮腫に関連した症例が確認されたことなどを踏まえ、「重大な副作用」の項に「アナフィラキシー、血管浮腫」を追記することとした。
また、MSDの「肺炎球菌ワクチン」(ニューモバックスNP)について、注射部位壊死および注射部位潰瘍に関連する国内症例が7件報告されたことから、「重大な副作用」の「蜂巣炎・蜂巣炎様反応」の項に「注射部位壊死、注射部位潰瘍」を追記する。
持田製薬の肺動脈性肺高血圧症治療薬「トレプロスチニル」(トレプロスト注射液)については、甲状腺機能亢進症に関連する国内症例が2件報告されたことから、「重大な副作用」の項に「甲状腺機能亢進症」を追記することとした。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
2017年5月30日、厚生労働省は慢性骨髄性白血病治療薬「ボスチニブ水和物」、糖尿病治療薬「デュラグルチド(遺伝子組み換え)」(トルリシティ皮下注)、「肺炎球菌ワクチン」など4品目について添付文書の「使用上の注意」を改訂するようメーカーに指示しました。