薬剤師会

OTC薬情報、お薬手帳に記載を‐フォーマット作成

薬+読 編集部からのコメント

投薬の際、患者さんが処方薬と重複したり、飲み合わせの悪い成分のOTC薬をご自分で買って飲んでいないかは気になるもの。
そこで、日本医薬品情報学会(JASDI)のOTC情報委員会が、OTC薬を手軽にお薬手帳に記載できるよう、フォーマットを作成しました。
患者さんの安全の向上につながりそうです。

薬剤師、登録販売者の活用想定

 

日本医薬品情報学会(JASDI)のOTC情報委員会は、お薬手帳にOTC医薬品の情報を記載する際のフォーマットを作成した。

 

医薬品の適正使用を図るためには、患者が服用している医薬品名をはじめ、副作用歴や病歴、アレルギーの有無などの患者情報を確認する必要があるが、医療用医薬品については、お薬手帳を通じてこれらの情報を把握できるようになってきた。

 

調剤薬局やドラッグストアなどで、処方箋なしで買うことができる要指導医薬品やOTC薬に関する患者情報も手帳に記載されれば、さらなる適正使用につながるとされているが、お薬手帳におけるOTC薬の統一した記載要領は存在しないため、同学会のOTC情報委員会では、1年半ほど前から、手帳へのOTC薬の記載フォーマットを検討していた。

 

JASDIの記載要領では、記入項目として、▽販売日▽使用者名▽商品名(正式な販売名を省略せずに記載)▽成分▽その他:販売歴、医療機関受診情報、アレルギー歴などの特に記載すべきこと▽販売した薬局等の情報(名称、所在地、電話番号、販売者名)――を挙げている。記載した情報は、タックシールなどに印字し、手帳に貼付するか、消費者へ渡す。

 

同委員会の飯嶋久志委員長(千葉県薬剤師会薬事情報センター長)は、「薬局によっては既に独自のフォーマットを作成しているところもあると思うが、記載要領はなるべく統一した方が良い」と指摘。

 

薬剤師だけでなく、登録販売者などに活用してもらうことも想定しており、「日本薬剤師会が作ると、どうしても薬剤師向けというイメージになってしまうが、学会だと幅広く推奨できる」とし、JASDIが統一記載要領を作成する意義を強調した。

 

ただ、記入する項目が多くなりすぎると、普及しなくなる可能性があるため、薬局などが要指導薬や第1類薬を販売した際に、残しておかなければならない販売記録なども考慮した上で、「できるだけ項目を絞った」という。

 

飯嶋氏は、記載要領を「作るまではいいが、どう普及させていくかが一番大変で、それが課題となっている」と語った。

 

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出典:薬事日報

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