薬剤師の接遇マナー・テクニック 公開日:2016.11.01更新日:2023.03.23 薬剤師の接遇マナー・テクニック
困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
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感情的な上司との付き合い方
感情的な上司との付き合い方

部下のミスに対し、とても感情的な怒り方をする上司がいます。ハサミなどの文房具を定位置に戻し忘れただけでも大きな声で叱責されたりするので、気の休まる暇がありません。職場の雰囲気も悪く、最近は仕事をつらく感じるようになりました。このような上司とは、どのようにコミュニケーションをとるといいのでしょうか。

Answer
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じっくり観察して、怒らせる原因そのものを取り除くスキルを磨く

職場という公の場で感情的な行動をとる人は、恐らく自覚がないのでしょう。つまり無意識でやっているので、よほどのことがない限り変わりません。そんな人といかにうまく付き合っていくかですが、どんな人でも「1日中ずっと怒り続けている」ということはないはずです。毎日注意して見ていれば、人によって怒りやすい状況がわかってくるはず。怒りの発生原因を排除して、できるだけ怒らせないように努めましょう。残念ながら、感情的に怒る人はどこの職場にもいるものです。社会人として仕事をしていく上で必要なスキルだと思って、上司の方の怒りの回避に努めてください。

怒られたときの対応をあなたが変えることで「怒られ上手」に

また、他の人よりも明らかに自分だけが怒鳴られているようなら、「怒られやすいタイプ」なのかもしれません。ここでいう「怒られやすい」というのは、相談者さんに「特に非がある」ということではありません。
この上司のように大声を出す人は、実は気が小さくて自信がないことが多いといわれます。こういう人にとって、いつもびくびくしているような人は格好の標的になりやすく、ますます委縮してしまう……という負のループにはまってしまいます。
「気の休まる暇がありません」と書いてあるところをみると、相談者さんはこの例に当てはまるのかもしれませんね。
 
逆に、どんなに怒鳴られても「すみません!」と明るく謝り、すぐに行動を正す「怒られ上手」な人もいます。もともとの性格もあるのですぐに変わることはできないかもしれませんが、怒られ上手になるために、まずは大きな声で元気よく謝ることから始めてみてはいかがでしょうか。相手に合わせて相談者さんまで自分の気を小さくする必要はありません。
人は元気よく謝られると、相手を責め続けることができなくなるものです。ですから、まずは大声で「申し訳ありません!」「すぐに直します!」と謝る。その際は、やり返してやろうという気持ちではなく、素直に謝りましょう。今回の場合は「たかが文房具」と思うかもしれませんが、置き場所が決まっているのならそれを守ることは職場のルールでもありますね。
相談者さんにとっては勇気のいる一歩かもしれませんが、続けるうちに上司の態度も軟化してくるでしょうし、自分自身も前向きな気持ちになれるはずです。「怒られるうちが花」という言葉もあります。特に20代のうちは怒られて成長するもの。ぜひ怒られ上手になって、大きく成長する糧としてください。
まずは大きな声で謝るところから始めて、「怒られ上手」を目指しましょう
まずは大きな声で謝るところから始めて、「怒られ上手」を目指しましょう

村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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