服用薬調整料2に「高い壁」 ~ 老年薬学認定薬剤師など要件 厚生労働省
厚生労働省は5日、2026年度診療報酬改定を官報で告示した。1000点という高い点数が設定された「服用薬剤調整支援料2」は、必要な研修を修了したかかりつけ薬剤師が実施することを要件とした。具体的には、日本老年薬学会が提供する老年薬学服薬総合評価研修会を修了したかかりつけ薬剤師、または日本老年薬学会が定める老年薬学認定薬剤師であるかかりつけ薬剤師に限定される。同学会の認定薬剤師は他の学会に比べても高度な条件が要求されており、簡単に算定できないようにする。
同支援料2は内服薬が6種類以上処方されている患者が対象。服用薬剤総合評価を行うかかりつけ薬剤師については、「日本老年薬学会の提供する老年薬学服薬総合評価研修会を修了したかかりつけ薬剤師、または日本老年薬学会が定める老年薬学認定薬剤師」と明確に規定された。
この要件を満たすためのハードルは高い。老年薬学服薬総合評価研修会の受講資格は、認定薬剤師のうち日本薬剤師会の「JPALS認定薬剤師制度(G25)」でCLレベル6の認定取得者、または日本医療薬学会が認定する地域薬学ケア専門薬剤師もしくは薬物療法専門薬剤師に限られている。
また、老年薬学認定薬剤師についても、更新条件として「業務を通じて高齢者の薬物療法の有効性・安全性に直接寄与した症例を10症例報告できること」が求められ、薬剤レビューの症例も学会での評価対象となる。現在、認定取得者は病院薬剤師が多数を占め、薬局薬剤師は少数にとどまっている。厚労省は、服用薬剤総合評価を担う薬剤師の質を担保するため、これらの仕組みを活用する方針だ。
さらに、服用薬剤総合評価の実施に当たっては、日本老年医学会および日本老年薬学会が作成した「日本版抗コリン薬リスクスケール」や「高齢者施設の服薬簡素化提言」を参照することとしている。
一方、病院薬剤師に関連する「病棟薬剤業務実施加算」では、上位評価区分として新たに「同加算1」(週1回300点)が創設された。従来の病棟専任薬剤師を週20時間病棟に配置するなどの要件に加え、「薬剤総合評価調整加算の算定回数が直近3カ月間で10回以上」「退院時薬剤情報管理指導料の算定割合が、直近3カ月間の退院患者のうち4割以上」との実績要件が新たに盛り込まれた。
他施設との情報連携や退院時薬剤情報管理指導における一定の実績が求められることから、「急性期病院よりも、既に病棟薬剤業務実施加算1を算定している中小病院の方が算定しやすいのではないか」との見方が広がっている。
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出典:薬事日報



薬+読 編集部からのコメント
厚生労働省が、2026年度診療報酬改定を官報で告示。1000点に設定された「服用薬剤調整支援料2」は、日本老年薬学会が提供する老年薬学服薬総合評価研修会を修了もしくは老年薬学認定薬剤師であるかかりつけ薬剤師が実施することを要件としました。