医療

薬学部定員の大幅削減要求 ~ 薬局小規模乱立も問題視 財務省

薬+読 編集部からのコメント

現時点で約33万人に達している薬剤師数について、財務省は「増加させる必要性は乏しい」として、薬学部の大幅な定員削減を求める考えを示しました。薬局に関しても、集約化や大規模化に向けた取り組みを改めて求めています。

財務省は23日の財政制度等審議会財政制度分科会で、現時点で約33万人に達している薬剤師数について「増加させる必要性は乏しい」として、薬学部の大幅な定員削減を求める考えを示した。2022年5月に財政審がまとめた建議でも、薬学部の入学定員抑制を含めた適正な定員規模のあり方を検討するよう求めた経緯があるが、今回は「大幅な定員削減」の要求へと踏み込んだ。薬局に関しても、小規模形態の店舗が多数を占める現状が対人業務の充実や医薬品供給の観点から問題として、集約化や大規模化に向けた取り組みを改めて求めた。

 


 

財務省は、医療分野の専門職である薬剤師・医師・歯科医師はいずれも過去30年間で総数が増加し、理工系の高等教育を受ける学生のうち特に女性は6割が保健分野を専攻していると説明。人口減少が続く中で特定の業種・分野に人材が偏ることは、他分野への専門人材供給に影響を及ぼしていることが懸念されるとした。

 

薬剤師を養成する薬学部については、12年以降は国家試験の合格者数が平均で定員数の8割程度となっており、既に定員数が過剰と指摘。「今後の人口減少や医療提供の効率化も踏まえれば、薬剤師を増加させる必要性は乏しい」との考えを示した上で、「学問分野間における人材配分適正化の観点からも、大胆な定員削減に踏み切るべき」と迫った。

 

薬局に関しても過去30年間で約63%増加し、薬局に従事する薬剤師数も3倍以上になったと説明。常勤薬剤師が2人以下の小規模形態の薬局が全体の3分の2を占め、提供体制が効率化されないまま人材流入が続いていると指摘した。

 

その上で、小規模分散の体制は対人業務の充実や安定的な医薬品提供の観点からも問題として「限りある医療人材の最適な配分を実現し、効率的な医療提供体制を構築するため、薬局の集約化や大規模化に向けた取り組みが不可避」と主張した。

 

薬剤師数と薬局数をめぐっては、財務省は昨年11月の分科会でも「増加に歯止めがかからないのは希少な医療資源の適正配分の観点からも問題」として、薬局の集約化や大規模化が必要との考えを示していたが、改めて改革の必要性を強調した。

 

大学全体について、18歳人口が減少する一方で大学数が増加した結果として私立大の半数が定員割れする現状から、大学の規模の適正化が必要とした。

 

具体的には、40年までに少なくとも250校程度、学部定員は計18万人程度の縮減が必要と推計し、達成には国立大で年1700人程度、私立大で年16校・8700人程度の学部定員の縮減が必要とした。経営体力がある段階で撤退を促すと同時に、将来的に人材不足が予測される分野やイノベーション創出を通じた経済成長につながる分野の学科・大学を重点的に支援すべきとの考えも示した。

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出典:薬事日報

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