薬剤師のためのお役立ちコラム 公開日:2026.05.08 薬剤師のためのお役立ちコラム

薬剤師の人数は?推移グラフや都道府県別・施設別のデータを紹介

文:秋谷侭美(薬剤師ライター)

薬剤師の人数は年々増加傾向にあり、将来的な需要の低下を懸念する声もあります。本記事では、グラフや表を使って年齢別、男女別、都道府県別、施設・業務種別の薬剤師の人数を紹介するとともに、人数の推移や他職種との人数の違いをお伝えします。加えて、薬剤師の需要・供給バランスの現状や、薬剤師として働き続けるために必要なことについても解説します。

1.薬剤師の人数は何人?

厚生労働省の「医師・歯科医師・薬剤師統計」によると、2024年12月31日時点における薬剤師の人数は329,045人です。男性は125,066人、女性は203,979人となっています。
 
2022年末時点の統計結果と比較すると、薬剤師の人数は5,355人(1.7%)増加しました。人口10万対薬剤師数は265.8人で、6.7人増えています。
 
参考:令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況 3 薬剤師|厚生労働省

患者さんへの対応から
実務に役立つ知識まで
すべて無料で視聴可能!
\薬剤師のスキルアップにおすすめ/

 

1-1.年齢別の薬剤師の人数

2024年末時点における年齢別の薬剤師の人数は、以下のとおりです。

 

■年齢別の薬剤師の人数
年齢 人数 割合
29歳以下 38,742人 11.8%
30~39歳 83,436人 25.4%
40~49歳 74,118人 22.5%
50~59歳 66,799人 20.3%
60~69歳 45,964人 14.0%
70歳以上 19,986人 6.1%

 

参考:令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況(表16)|厚生労働省
 
このデータは薬局や医療施設だけでなく、製薬企業や行政機関などに勤める薬剤師も含む人数です。30~39歳が最も人数が多く、以降は年代が上がるごとに人数が少なくなっています。

 

1-2.男女別の薬剤師の人数

薬局や医療機関に従事する薬剤師の男女別の人数は、以下のとおりです。

 

■薬局・医療機関に従事する薬剤師の男女別の人数
年齢 男女計
29歳以下 11,180人 22,318人 33,498人
30~39歳 28,079人 41,288人 69,367人
40~49歳 20,191人 38,483人 58,674人
50~59歳 15,169人 36,058人 51,227人
60~69歳 11,222人 22,951人 34,173人
70歳以上 5,249人 8,539人 13,788人
全年齢計 91,090人 169,637人 260,727人

※薬局・医療機関に従事する薬剤師のデータとなっており、前項の「年齢別の薬剤師の人数」とは合計の人数が異なります。

参考:令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況(表17)|厚生労働省
 
薬局・医療機関に従事する薬剤師については、年齢によりばらつきがあるものの、いずれの層でも女性が男性を上回っており、年代によっては2倍以上の差が開いています。

 

1-3.都道府県別の薬剤師の人数

都道府県別の薬剤師の人数は、以下のとおりです。

 

都道府県別の薬剤師の人数

■都道府県別の薬剤師の人数
都道府県 人数 都道府県 人数 都道府県 人数
北海道 11,854人 石川 2,890人 岡山 4,296人
青森 2,405人 福井 1,492人 広島 7,323人
岩手 2,507人 山梨 1,928人 山口 3,442人
宮城 5,709人 長野 4,746人 徳島 2,617人
秋田 2,022人 岐阜 4,218人 香川 2,410人
山形 2,211人 静岡 8,516人 愛媛 3,188人
福島 3,891人 愛知 16,925人 高知 1,753人
茨城 6,475人 三重 3,624人 福岡 13,094人
栃木 4,370人 滋賀 3,480人 佐賀 1,983人
群馬 4,173人 京都 6,800人 長崎 2,981人
埼玉 17,270人 大阪 28,055人 熊本 4,046人
千葉 15,218人 兵庫 15,839人 大分 2,370人
東京 55,020人 奈良 3,086人 宮崎 2,269人
神奈川 24,212人 和歌山 2,371人 鹿児島 3,351人
新潟 4,597人 鳥取 1,200人 沖縄 2,480人
富山 2,905人 島根 1,433人

参考:令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況(統計表9)|厚生労働省
 
東京、大阪、神奈川、愛知、兵庫、福岡など、人口が多い都道府県は薬剤師の人数も多い傾向にあり、都道府県によって人数にばらつきがあることが分かります。
 
また、都道府県別の人口10万対薬剤師数は、以下のとおりです。

 

都道府県別の人口10万対薬剤師数

 

■都道府県別の人口10万対薬剤師数
都道府県 10万対薬剤師数 都道府県 10万対薬剤師数
全国 265.8人 三重 211.8人
北海道 235.1人 滋賀 248.2人
青森 206.4人 京都 269.8人
岩手 219.0人 大阪 320.4人
宮城 254.0人 兵庫 296.8人
秋田 225.4人 奈良 240.2人
山形 218.7人 和歌山 269.4人
福島 223.2人 鳥取 226.0人
茨城 230.8人 島根 223.2人
栃木 231.8人 岡山 234.6人
群馬 220.8人 広島 269.8人
埼玉 235.5人 山口 268.7人
千葉 243.4人 徳島 382.0人
東京 388.1人 香川 262.8人
神奈川 262.5人 愛媛 249.8人
新潟 219.0人 高知 267.2人
富山 291.4人 福岡 257.1人
石川 263.2人 佐賀 251.6人
福井 201.9人 長崎 238.1人
山梨 243.7人 熊本 238.4人
長野 238.9人 大分 218.4人
岐阜 220.1人 宮崎 219.7人
静岡 241.5人 鹿児島 218.7人
愛知 226.9人 沖縄 169.2人

参考:令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況(統計表10)|厚生労働省
 
人口10万対薬剤師数は、東京と徳島が多く、沖縄は少ないものの、その他の道府県に大きな差はありませんでした。

 

1-4.施設・業務種別の薬剤師の人数

続いて、2024年末時点における施設・業務種別の薬剤師の人数を紹介します。
 
薬局に従事する薬剤師の人数は197,437人で、内訳は以下のとおりです。

 

■薬局に従事する薬剤師の人数
薬局の開設者または法人の代表者
(管理者)
12,591人
薬局の開設者または法人の代表者
(管理者以外)
3,224人
薬局の勤務者(管理者) 49,537人
薬局の勤務者(管理者以外) 132,085人

 

医療施設に従事する薬剤師の人数は63,290人で、60,421人が調剤・病棟業務、2,869人がその他(検査、治験など)の業務に従事しています。それぞれの内訳は以下のとおりです。

 

■医療施設に従事する薬剤師の人数
病院の従事者 57,595人
調剤・病棟業務 55,857人
その他(検査、治験等) 1,738人
診療所の従事者 5,695人
調剤・病棟業務 4,564人
その他(検査、治験等) 1,131人

 

介護保険施設に従事する薬剤師の人数は1,217人で、内訳は以下のとおりです。

 

■介護保険施設に従事する薬剤師の人数
介護老人保健施設の勤務者 1,049人
介護医療院の勤務者 168人

 

大学に従事する薬剤師の人数は5,011人で、内訳は以下のとおりです。

 

■大学に従事する薬剤師の人数
大学の勤務者(研究・教育) 4,524人
大学院生または研究生 487人

 

医薬品関係企業に従事する薬剤師の人数は34,184人で、内訳は以下のとおりです。

 

■医薬品関係企業に従事する薬剤師の人数
医薬品製造販売業・製造業
(研究・開発、営業、その他)
24,102人
店舗販売業 5,090人
配置販売業 33人
卸売販売業 4,959人

 

その他の薬剤師の人数は、以下のとおりです。

 

■その他の薬剤師の人数
衛生行政機関または
保健衛生施設の従事者
6,906人
その他の業務の従事者 9,001人
無職の者 11,975人
不詳 24人

 

これらの統計から、薬局や医療施設、医薬品関係企業に勤務する薬剤師が多いことが分かります。
 
参考:令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況(統計表2)|厚生労働省

2.薬剤師の人数推移

厚生労働省の「医師・歯科医師・薬剤師統計」によると、薬剤師は年々増加傾向にあります。1982年以降の薬剤師の人数推移は、以下のとおりです。

 

薬剤師の人数

 

■薬剤師の人数推移
人数
1982年 124,390人
1984年 129,700人
1986年 135,990人
1988年 143,429人
1990年 150,627人
1992年 162,021人
1994年 176,871人
1996年 194,300人
1998年 205,953人
2000年 217,477人
2002年 229,744人
2004年 241,369人
2006年 252,533人
2008年 267,751人
2010年 276,517人
2012年 280,052人
2014年 288,151人
2016年 301,323人
2018年 311,289人
2020年 321,982人
2022年 323,690人
2024年 329,045人

 

このデータから、薬剤師の人数は年々増加していることが分かります。
 
参考:令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況(結果の概要)|厚生労働省

 

2-1.施設種別の薬剤師の人数推移

次に、1982年以降の薬局・医療施設に従事する薬剤師の人数推移を見ていきましょう。

 

薬局・医療施設に従事する薬剤師人数の推移

 

■施設種別の薬剤師の人数
薬局 医療施設(病院・診療所)
1982年 39,751人 30,220人
1984年 42,173人 32,503人
1986年 43,749人 34,799人
1988年 45,963人 38,339人
1990年 48,811人 41,214人
1992年 52,226人 43,416人
1994年 60,866人 45,553人
1996年 69,870人 48,984人
1998年 81,220人 49,039人
2000年 94,760人 48,150人
2002年 106,892人 47,536人
2004年 116,303人 48,094人
2006年 125,254人 48,964人
2008年 135,716人 50,336人
2010年 145,603人 52,013人
2012年 153,012人 52,704人
2014年 161,198人 54,879人
2016年 172,142人 58,044人
2018年 180,415人 59,956人
2020年 188,982人 61,603人
2022年 190,735人 62,463人
2024年 197,437人 63,290人

 

薬局・医療施設ともに薬剤師の人数は増加傾向にあるものの、医療施設に従事する薬剤師の増加ペースは比較的緩やかであることが分かります。
 
参考:令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況(図13)|厚生労働省

患者さんへの対応から
実務に役立つ知識まで
すべて無料で視聴可能!
\薬剤師のスキルアップにおすすめ/

3.薬剤師の人数は他職種と比べて多い?少ない?

薬剤師の人数は他職種よりも多いのか、少ないかを比較するために、厚生労働省の「令和6年医師・歯科医師・薬剤師統計」と「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)」をもとに、2024年末時点における医師・歯科医師・保健師・助産師・看護師・准看護師の人数と、薬剤師の人数を紹介します。

 

医療関連職種の人数

 

■医療関連職種の人数
職種 人数
医師 347,772人
歯科医師 103,652人
薬剤師 329,045人
保健師 63,536人
助産師 38,721人
看護師 1,363,142人
准看護師 233,022人

 

これらの職種のうち、人数は看護師が最も多く、助産師が最も少ないことが見て取れます。薬剤師の人数は、看護師や医師と比較すると少ないものの、歯科医師や保健師、助産師よりは多いという結果になっています。
 
続いて、各職種の男女別の人数を紹介します。

 

男女別医療関係職種の人数

 

■医療関連職種の男女別の人数
職種 人数
医師 262,801人
84,971人
歯科医師 75,455人
28,197人
薬剤師 125,066人
203,979人
保健師 2,076人
61,460人
助産師 0人
38,721人
看護師 118,068人
1,245,074人
准看護師 17,691人
215,331人

※助産師は法律で女性のみと定められているため、男性の人数は0人。

参考:保健師助産師看護師法 第三条|e-Gov 法令検索
 
男女比は職種によって大きく異なることが分かりました。医師、歯科医師は男性の方が多いのに対し、薬剤師、保健師、看護師、准看護師は女性の方が多くなっています。
 
参考:令和6(2024)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況|厚生労働省
参考:令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況|厚生労働省

4.薬剤師は不足している?飽和している?

前述のとおり、医療施設や薬局に従事する薬剤師の人数は増加傾向にあり、厚生労働省からは将来的に薬剤師の供給が需要を上回るという推計も示されています。そのため、いずれは薬剤師の人数が過剰になり、飽和する可能性があります。
 
しかし、就業先によって人数の推移に差があることに加え、都道府県ごとの薬剤師の人数や、人口10万対薬剤師数にも差があることから、薬剤師は、地域や就業先によって不足しているところと、飽和しつつあるところが混在しているといえるでしょう。
 
特に病院薬剤師の確保は課題となっていることから、厚生労働省は2036年までに薬剤師の偏在を是正するための取り組みを行っています。
 
参考:第12回薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会 参考資料2-1 薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会とりまとめ(概要)|厚生労働省

参考:薬剤師確保計画ガイドライン(概要)|厚生労働省

 
🔽 薬剤師の飽和について解説した記事はこちら

5.今後も薬剤師として働き続けるために必要なこと

薬剤師の役割は、近年の医療環境の変化によって多様化しています。薬局薬剤師は、地域住民の薬物治療をサポートすることにとどまらず、主体的な健康維持・増進を支援する役割も担います。病院薬剤師についても、多職種連携の強化に加え、薬物治療の高度化・複雑化によって役割が広がっています。
 
医療環境の変化や将来的な薬剤師の飽和を見据えると、今後も薬剤師として長く働き続けるには、日々自己研鑚に努めることが欠かせません。
 
そのためには、より専門性を高めたり、薬剤師の需要が高まる分野のスキルを磨いたりする必要があるでしょう。ここでは、薬剤師として働き続けるために必要なことについてお伝えします。

 

5-1.資格を取得して専門性を高める

薬剤師の専門性を高める方法には、資格の取得が挙げられます。さまざまな勉強会や講習会で知識を習得したり、専門性の証明となる認定薬剤師や専門薬剤師の取得を目指したりするとよいでしょう。
 
認定薬剤師や専門薬剤師には多岐にわたる種類があります。自身の得意な分野や興味のある分野を選択することで、積極的に学ぶことができるでしょう。

 
🔽 認定薬剤師の種類一覧を紹介した記事はこちら


 
🔽 専門薬剤師の種類一覧を紹介した記事はこちら

 

5-2.地域医療に関するスキルを磨く

高齢化に伴い、在宅医療の需要は今後さらに高まることが予想されています。そのため、在宅医療に関するスキルを磨くのも一案でしょう。
 
また、地域住民に向けて疾病予防の勉強会を開催するなど健康づくりに関する活動を行ったり、市販薬やサプリメントなどの健康食品についてアドバイスをしたりといった健康サポート活動を行う方法もあります。
 
在宅医療では、薬剤師としての知識やスキルはもちろん、患者さんや家族、他職種と円滑に関わるためのコミュニケーション能力が求められます。勉強会や講習会への参加、在宅療養支援認定薬剤師などの資格取得を通じて、在宅関連のスキルを磨きましょう。

 
🔽 在宅医療における薬剤師の役割について解説した記事はこちら

6.患者さんや他職種から必要とされる薬剤師になろう

薬剤師の人数は、業種や地域によって不足しているところがあります。しかし、近い将来、需要と供給のバランスが崩れ、薬剤師が飽和する可能性も示唆されています。今後も薬剤師として活躍し続けるためには、患者さんや医療関連職種などから必要とされる存在となることが重要です。専門性やスキルを磨き、医療に貢献できる薬剤師になりましょう。

患者さんへの対応から
実務に役立つ知識まで
すべて無料で視聴可能!
\薬剤師のスキルアップにおすすめ/


執筆/秋谷侭美(あきや・ままみ)

薬剤師ライター。病院・薬局で幅広い診療科を経験。現在は2児の子育てをしながら、Webライターとして活動中。専門的な資料や情報をわかりやすくかみ砕き、現場のリアルに寄り添う言葉で伝えることを大切にしている。同じ薬剤師として、日々の悩みやモヤモヤに共感しながら、少しでも役立つヒントや気づきを届けられるように試行錯誤中。