第一三共ヘルスケアを売却 ~ サントリーHDに2465億円で 第一三共
第一三共は15日、一般用医薬品などを扱う第一三共ヘルスケアをサントリーホールディングスに売却すると発表した。同社のヘルスケア(HC)事業は好調に推移していたが、第一三共の医療用抗癌剤事業の研究開発などの投資が嵩む中で、今後も継続的に新薬を創出していくため抗癌剤事業に経営資源を集中することにした。一方、HC事業の中長期的な成長を確保するには、一般薬を軸に展開する第一三共HCを、健康志向の食品・飲料を揃えるサントリーHDに譲渡することで相乗効果が見込め、より広いHC事業の展開につながると判断した。
発表によると、予定譲渡価額は2465億円。事業の継続性と円滑な移行のため株式譲渡は3回に分ける。初回は株式30%を6月1日に譲渡。2回目は来年6月1日に40%、3回目は2029年6月1日に30%と段階的に行う。第一三共HCによると、サントリーグループの1社になるが、譲渡後も事業運営体制は変わらない予定だという。
第一三共のHC事業は21年度以降の売上高は647億円、703億円、760億円、867億円と好調で、増収増益基調。25年度は915億円を計画し、事業コストが重いという状態にはなかった。
市場では、コロナ禍以降、消費者のヘルスケア志向が強まり、一般薬に限らない多様なニーズが生まれている。その中で第一三共HCは、スキンケア、オーラルケア、機能性表示食品も扱うが、一般薬が主力。一方、サントリーグループのサントリーウエルネスでは「セサミンEX」「ロコモア」をはじめとする機能性表示食品・健康食品を、サントリービバレッジ&フードでは特定保健用食品「特茶」「胡麻麦茶」など、顧客の健康志向に応えた商品開発にも積極的に取り組んでおり、両社のHC事業は補完関係にある。
第一三共側は「HC事業の今後の中長期的成長に向けた成長投資を議論してきた中で、サントリーグループが適した事業基盤のある最適なパートナーだった」と説明。また、サントリーグループの持つブランド力、販路を生かした販売拡大が見込めると判断した。
サントリー側は、第一三共HCをグループに迎えることで予防から不調時の対処までセルフケア・セルフメディケーション領域に事業を展開できると説明。両社の強みを融合し「ユニークな総合セルフケア事業」を創造することで、新たな成長ドライバーになると見ている。サントリーグループの飲料・食品事業売上は約1.7兆円(25年実績)で全売上の過半を占める。
出典:薬事日報


薬+読 編集部からのコメント
第一三共が一般用医薬品などを扱う第一三共ヘルスケアをサントリーホールディングスに売却することを発表しました。予定譲渡価額は2465億円となっています。