後発医薬品を出すと、投薬の際に必ず先発医薬品への変更を希望される患者さんへの説得方法を知りたいです。生活保護を受給している患者さんにも、後発医薬品だと頑として受け取ってくださらない方がいるのですが、こうした場合に上手に説得する方法はあるのでしょうか。
なぜ変えたくないのか、理由を探る
よくある事例で、お困りの方も多い問題だと思います。まずはなぜ後発医薬品が嫌なのか、その理由を探るところから始めましょう。過去に後発医薬品を使ったことがあり、その際に副作用でつらかった経験などがあれば、後発医薬品に不信感を抱くのも無理はありません。その際はどの薬でどんな副作用が出たのか、じっくりと話を聞いたうえで「前回使ったものとは違う後発医薬品があります」と説明し、試していただけるようすすめてみてください。
「ただなんとなく変えたくない」という患者さんについては「積極的に後発医薬品を使っていくよう、国や地域のルールが変わってきているので」と丁寧に説明します。こうしたときの患者さんは「先発医薬品で問題ないのに、なぜ使ったことのない後発医薬品を使わなければいけないのか」と感じているので、一方的に押しつけるような言い方にならないよう、クッション言葉を上手に使うといいでしょう。
コツとしては「そうですよね。飲みなれた薬の方が安心ですよね」と共感し、「後発医薬品は薬代が安いことが強調されがちですが、他にもいい面があるんですよ」と切り出します。例えば服用回数を減らすことができたり、錠剤が(先発品よりも)小さくなっていて飲みやすくなっていたり、錠剤がゼリー剤や貼り薬に変わって使いやすくなっていたりするなど、後発品ならではのメリットもあることをしっかり伝えましょう。その際、具体的に用法の違いを説明したり、実物を見せたりすると、違いが伝わりやすくなります。
「ただなんとなく変えたくない」という患者さんについては「積極的に後発医薬品を使っていくよう、国や地域のルールが変わってきているので」と丁寧に説明します。こうしたときの患者さんは「先発医薬品で問題ないのに、なぜ使ったことのない後発医薬品を使わなければいけないのか」と感じているので、一方的に押しつけるような言い方にならないよう、クッション言葉を上手に使うといいでしょう。
コツとしては「そうですよね。飲みなれた薬の方が安心ですよね」と共感し、「後発医薬品は薬代が安いことが強調されがちですが、他にもいい面があるんですよ」と切り出します。例えば服用回数を減らすことができたり、錠剤が(先発品よりも)小さくなっていて飲みやすくなっていたり、錠剤がゼリー剤や貼り薬に変わって使いやすくなっていたりするなど、後発品ならではのメリットもあることをしっかり伝えましょう。その際、具体的に用法の違いを説明したり、実物を見せたりすると、違いが伝わりやすくなります。
生活保護を受給している患者さんへも丁寧に説明を
もう一点、ご質問にあった生活保護を受給している患者さんについてですが、地域によっては、患者さんが生活保護を受給している場合は強制的に後発医薬品へ変更するといった方針のところもみられるようになりました。いずれにせよ、変更について説明をする際は一般の患者さんに対するのと同じように、メリット・デメリットを丁寧に伝えましょう。
また、患者さんが後発医薬品を嫌がる理由について、しっかりヒアリングすることも大切です。副作用が起きた経験がある、飲み込みづらい剤形でアドヒアランスに問題があるなど、やむを得ない事情があれば、医師に相談のうえで先発品を利用することも可能になります。もしかすると、患者さんはこのような理由を医師に言いづらいと感じているかもしれないので、相談者さんが窓口になって医師に連絡することを提案してもいいでしょう。
後発医薬品を嫌がる患者さんは「なんとなく先発医薬品の方がいい」と思い込んでいる可能性が高いです。なかでも生活保護を受給している患者さんは「自分が生活保護を受けているから、後発医薬品を強要されているのだろう」と強く信じ込んでいる場合もあるかもしれません。
そのような気配を感じるときには、患者さんの気持ちへの理解と配慮が欠かせません。患者さんの気持ちを汲み取り、共感を示すことで「後発医薬品にしてみようかな」という気持ちになってもらえる可能性が高くなります。「一度試してみて、不都合があれば元に戻すこともできますよ」ということもあわせて伝えると、安心してもらえると思います。
また、患者さんが後発医薬品を嫌がる理由について、しっかりヒアリングすることも大切です。副作用が起きた経験がある、飲み込みづらい剤形でアドヒアランスに問題があるなど、やむを得ない事情があれば、医師に相談のうえで先発品を利用することも可能になります。もしかすると、患者さんはこのような理由を医師に言いづらいと感じているかもしれないので、相談者さんが窓口になって医師に連絡することを提案してもいいでしょう。
後発医薬品を嫌がる患者さんは「なんとなく先発医薬品の方がいい」と思い込んでいる可能性が高いです。なかでも生活保護を受給している患者さんは「自分が生活保護を受けているから、後発医薬品を強要されているのだろう」と強く信じ込んでいる場合もあるかもしれません。
そのような気配を感じるときには、患者さんの気持ちへの理解と配慮が欠かせません。患者さんの気持ちを汲み取り、共感を示すことで「後発医薬品にしてみようかな」という気持ちになってもらえる可能性が高くなります。「一度試してみて、不都合があれば元に戻すこともできますよ」ということもあわせて伝えると、安心してもらえると思います。
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
今さら人に聞けない接遇・マナー、クレームへの対処方法など、薬剤師さんからの質問を募集しています。カルテ情報(お名前、薬剤師歴、年齢、性別、勤務先種別)を記入の上、こちらからご応募ください。皆さんの質問に、村尾孝子先生がわかりやすくお答えします。