勤務している調剤薬局は私ともう1人の薬剤師の2人体制で、いつも業務に追われて余裕がありません。なんとか効率的に業務を進めようと必死ですが、そんな時に患者さんから話しかけられるとつい冷たい態度で接してしまいます…薬剤師失格ですよね?
初心に帰って、自らの立ち居振る舞いを振り返る
同じような体制で仕事をしたことがあるため、相談者さんのお気持ちはよく分かります。相談者さんはすでにお気づきのようですが、効率よくこなそうと2人でいろいろ工夫しながらフル回転で業務を進めているうちに、もしかしたら効率優先になり過ぎて、心の余裕がなくなっているのかもしれません。つい冷たい態度が出てしまうのは、忙しさに追われて、本来の目的や使命を見失っている証とも言えそうです。
薬剤師業務の目的は、患者さんの薬物治療をサポートすること。しかし、忙しいからと突き 放すような冷たい態度をとってしまった時、たとえそれが不本意であったとしても、その一瞬で患者さんが不安や不満を感じてしまったら、その後の薬物治療に影響が出ないとも限りません。患者さんは、忙しそうに動き回る相談者さんを見て、声をかけるのは申し訳ないな、と思っているかもしれません。手を煩わせて心苦しいと思いつつも、どうしても知りたいことがあって、勇気を振り絞って声をかけているのかも。そんな患者さんに、無意識とはいえ冷たい態度で接してしまうと、患者さんがどんな気持ちになるか想像できますね。
この機会に、相談者さんが薬剤師になろうと思った時のことを思い出してみてください。どんな立ち居振る舞いをすれば安心してもらえるか、喜んでもらえるか、初心に帰り患者さん の立場になって考えてほしいと思います。
薬剤師業務の目的は、患者さんの薬物治療をサポートすること。しかし、忙しいからと突き 放すような冷たい態度をとってしまった時、たとえそれが不本意であったとしても、その一瞬で患者さんが不安や不満を感じてしまったら、その後の薬物治療に影響が出ないとも限りません。患者さんは、忙しそうに動き回る相談者さんを見て、声をかけるのは申し訳ないな、と思っているかもしれません。手を煩わせて心苦しいと思いつつも、どうしても知りたいことがあって、勇気を振り絞って声をかけているのかも。そんな患者さんに、無意識とはいえ冷たい態度で接してしまうと、患者さんがどんな気持ちになるか想像できますね。
この機会に、相談者さんが薬剤師になろうと思った時のことを思い出してみてください。どんな立ち居振る舞いをすれば安心してもらえるか、喜んでもらえるか、初心に帰り患者さん の立場になって考えてほしいと思います。
患者さんの安心のためには、ときに笑顔の演技も必要
患者さんは薬剤師の笑顔を見て自信を感じ、安心して本音を語りたくなります。だからこそ、業務中はどんなに忙しくても笑顔を忘れないことが大切です。笑顔がなければ、せっかく身につけた最新の薬物や医療に関する知識・スキル、長年の経験などが患者さんに受け入れてもらえないかもしれません。薬剤師の能力や資質を存分に発揮するためには、患者さんを思いやる気持ちと明るい笑顔は必要最低条件だと思います。
とはいえ、誰にでも体調が悪い時や気分がすぐれない時があります。そんな時も、患者さんがいる空間では笑顔を作る努力が欠かせません。業務中は、笑顔の仮面をかぶって演技をしてでも、やさしい微笑で患者さんに接してほしいと思います。患者さんに声をかけられたら、どんなに忙しくても一呼吸おいて表情や気持ちを整えてから向き合いましょう。
忙しい中、笑顔で丁寧に対応する様子は、他の患者さんや付き添いのご家族も見ています。状況や内容にもよりますが、混雑等でどうしても丁寧な対応が難しい時は「余裕のある時に改めて対応させてほしい」とお願いしてみましょう。いつもにこやかに笑顔で対応する薬剤 師に患者さんは信頼を寄せ、「今日は忙しそうだから、相談はまた今度にしよう」と思ってくれるかもしれません。
患者さんが声をかけやすい雰囲気は身についているようですから、患者さんを大切に思う 気持ちを思い出し、それを実行する気持ちの余裕ができれば悩みはすんなり解決しそうです。大変だと思いますが、患者さんの笑顔を励みに、これからも頑張ってください。応援しています。
とはいえ、誰にでも体調が悪い時や気分がすぐれない時があります。そんな時も、患者さんがいる空間では笑顔を作る努力が欠かせません。業務中は、笑顔の仮面をかぶって演技をしてでも、やさしい微笑で患者さんに接してほしいと思います。患者さんに声をかけられたら、どんなに忙しくても一呼吸おいて表情や気持ちを整えてから向き合いましょう。
忙しい中、笑顔で丁寧に対応する様子は、他の患者さんや付き添いのご家族も見ています。状況や内容にもよりますが、混雑等でどうしても丁寧な対応が難しい時は「余裕のある時に改めて対応させてほしい」とお願いしてみましょう。いつもにこやかに笑顔で対応する薬剤 師に患者さんは信頼を寄せ、「今日は忙しそうだから、相談はまた今度にしよう」と思ってくれるかもしれません。
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村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。
株式会社スマイル・ガーデン : https://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: https://smilegrdn.exblog.jp/
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
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2017年7月19日 同文舘出版より発売。
株式会社スマイル・ガーデン : https://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: https://smilegrdn.exblog.jp/
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