第5回 藤本和子 先生
日本では、毎年多くの人が自然災害による被害を受けています。災害の種類によっては、被害を受けやすい地域と、そうではない地域に差はあるものの、これまで被害を受けたことのない薬局でも、今後いつ、どのような災害に見舞われるかわかりません。
そこで今回は、日本災害医療薬剤師学会の理事を務めている藤本和子先生に、災害に備えて薬剤師が普段から準備しておくべきこと、また、災害当日に薬剤師が行うべきことにはどのようなことがあるのかうかがいました。
災害が起こったときのため、薬局で日頃から準備しておけることは何でしょうか。また、備蓄品などの上手な管理方法があれば教えてください。
災害が起きて最も困ることのひとつは停電
停電すると、レセコンをはじめ、分包機や電子秤が使用できなくなり、患者さんへのお薬の提供に支障が生じます。また、冷蔵庫も動作しなくなるので、冷所保管のお薬を適切な環境で保管できなくなってしまいます。
そこで、勤務先の薬局に資金的な余裕がある場合は、発電機を用意しておくと良いでしょう。チェーン展開している薬局や、近隣に協力体制にある薬局仲間がいる個人薬局の場合は、近隣店舗数軒で1台の発電機を準備しておくだけでも安心です。
準備しておくべき薬の在庫は「いつもの在庫プラス3日分」!
災害が起きたとき、支援体制が整い、さまざまな物品が供給されるまでには、おおむね3日かかるといわれています。
これは医薬品の場合も同じです。普段の在庫にプラス3日分の医薬品をストックしておくと安心です。合計6日分の在庫があることになりますが、これは「医薬品を使いながらストックする」方法。古いものから順番に使うようにすれば、常に新しい薬を手元に残しておくことができますね。
薬の在庫はふた付きの発泡スチロールボックスで保管
ストックの方法にもひと工夫しておきましょう。在庫を発泡スチロールのボックスに保管し、数個ずつ紐で結んでおくのです。発泡スチロールに入れておけば、万が一薬局が浸水した場合も水に浮かびますし、保温性にも優れているので、医薬品の保管環境が過酷な状況になった場合でもロスを少なくすることができます。紐で結んでおくことで、薬の入った箱がバラバラになることもなく、すぐに回収することができます。
災害が起きて最も困ることのひとつは停電
停電すると、レセコンをはじめ、分包機や電子秤が使用できなくなり、患者さんへのお薬の提供に支障が生じます。また、冷蔵庫も動作しなくなるので、冷所保管のお薬を適切な環境で保管できなくなってしまいます。
そこで、勤務先の薬局に資金的な余裕がある場合は、発電機を用意しておくと良いでしょう。チェーン展開している薬局や、近隣に協力体制にある薬局仲間がいる個人薬局の場合は、近隣店舗数軒で1台の発電機を準備しておくだけでも安心です。
準備しておくべき薬の在庫は「いつもの在庫プラス3日分」!
災害が起きたとき、支援体制が整い、さまざまな物品が供給されるまでには、おおむね3日かかるといわれています。
これは医薬品の場合も同じです。普段の在庫にプラス3日分の医薬品をストックしておくと安心です。合計6日分の在庫があることになりますが、これは「医薬品を使いながらストックする」方法。古いものから順番に使うようにすれば、常に新しい薬を手元に残しておくことができますね。
薬の在庫はふた付きの発泡スチロールボックスで保管
ストックの方法にもひと工夫しておきましょう。在庫を発泡スチロールのボックスに保管し、数個ずつ紐で結んでおくのです。発泡スチロールに入れておけば、万が一薬局が浸水した場合も水に浮かびますし、保温性にも優れているので、医薬品の保管環境が過酷な状況になった場合でもロスを少なくすることができます。紐で結んでおくことで、薬の入った箱がバラバラになることもなく、すぐに回収することができます。