薬剤師会

「ソバルディ」など7品目‐費用対効果の対象決まる

薬+読 編集部からのコメント

厚生労働省が2016年度から試行導入する費用対効果評価の対象医薬品を決定しました。内訳はC型慢性肝炎治療薬「ソバルディ」、類似薬の「ハーボニー」、「ヴィキラックス」、「ダクルインザ」「スンベプラ」、悪性黒色腫治療薬「オプジーボ」、乳癌治療薬「カドサイラ」の計7品目。2017年度には評価の結果に基づいた価格算定案が作成され、2018年度の診療報酬改定で再算定の予定と伝えられています。

費用対評価の対象決まる

 

厚生労働省は4月27日、2016年度から試行導入する費用対効果評価の対象医薬品として、ギリアド・サイエンシズのC型慢性肝炎治療薬「ソバルディ」、小野薬品の抗癌剤「オプジーボ」など7品目を中央社会保険医療協議会の費用対効果評価専門部会と総会に示し、了承された。今後、再算定の対象となる7品目について企業でデータ提出の準備を始め、今年度内に再分析グループによる再分析を開始。17年度には総合的評価(アプレイザル)を実施した上で、評価結果に基づき価格算定案を作成し、18年度診療報酬改定で再算定を実施する予定。


 

費用対効果評価を行う既収載品の対象品目に指定されたのは、類似薬効比較方式で算定されたC型慢性肝炎治療薬「ソバルディ」、類似薬の「ハーボニー」(ギリアド・サイエンシズ)、「ヴィキラックス」(アッヴィ)、「ダクルインザ」「スンベプラ」(ブリストル・マイヤーズ)の5品目、原価計算方式で算定された悪性黒色腫治療薬「オプジーボ」(小野薬品)、乳癌治療薬「カドサイラ」(中外製薬)の2品目の計7品目。

 

既収載品については、12年度から15年度までに保険適用された品目で、類似薬効比較方式で算定された品目のうち、▽補正加算の加算率が最も高いもの▽10%以上の補正加算が認められ、ピーク時予測売上高が最も高いもの――などの選定基準を満たした品目が該当した。

 

また、新規収載品については、試行的導入の評価結果を価格算定に用いないこととされているが、この日の総会では、選定基準におけるピーク時予測売上高の具体額について、医薬品は類似薬効比較方式で500億円、原価計算方式で100億円とする案が了承された。選定基準を満たす新規収載品のデータ提出の開始時期は、10月以降に保険適用希望書が提出される品目について選定基準を満たす場合に対象とすることとされた。

 

委員からは、「概ね妥当」との意見が出る一方、「専門組織の検討が非公開で、どういう過程を経て結果が示されたのかが分からないと、評価結果を追認するしかない」とブラックボックス化を懸念する声も上がった。

 

厚労省保険局の眞鍋馨企画官は、「企業秘密に配慮しつつ、どの程度、社会の知りたいという要請に応えられるか検討したい」と応じた。

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出典:薬事日報

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