医療機器

「バラクルード」に死亡例‐添付文書を改訂

薬+読 編集部からのコメント

厚生労働省は抗ウイルス剤「バラクルード錠」の重大な副作用について、肝機能障害など国内の症例が集積したことから添付文書の改訂を指示しました。このほか、消化性潰瘍治療剤「ネキシウムカプセル」、抗癌剤「ハラヴェン」にも重大な副作用の項に追記を指示しています。

厚生労働省は16日、ブリストル・マイヤーズの抗ウイルス剤「バラクルード錠」(一般名:エンテカビル水和物)に重大な副作用として死亡例が見られたことなどから、添付文書の「使用上の注意」を改めるよう製造販売業者に指示した。

 

バラクルード錠については、添付文書の重大な副作用の項に関する記載で肝機能障害を追記。同錠での治療中にAST(GOT)、ALT(GPT)が上昇することがあることから、より頻回に肝機能検査を行うなど、観察を十分に行うと共に、検査等の経過から肝機能障害が回復する兆候が認められない場合は、投与を中止するなど適切な処置を行うよう促した。

 

医薬品医療機器総合機構(PMDA)の報告書によると、国内の直近3年間で肝機能障害に関連した症例が11例、そのうち因果関係が否定できない症例が4例あり、死亡例が1例確認された。今回、国内症例が集積したことから、専門委員の意見も踏まえ、添付文書の改訂が適切と判断した。

 

また、アストラゼネカの消化性潰瘍治療剤「ネキシウムカプセル」(エソメプラゾールマグネシウム水和物)について、重大な副作用の項に横紋筋融解症を追記した。

 

このほか、エーザイの抗癌剤「ハラヴェン」(エリブリンメシル塩酸)については、皮膚粘膜眼症候群(スティーブンスジョンソン症候群)と多形紅斑、ヤンセンファーマの精神神経用剤「コンサータ」(メチルフェニデート塩酸塩)については、肝不全と肝機能障害を重大な副作用の項目に追記することを指示した。

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出典:薬事日報

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