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【薬局ヒヤリ・ハット18年下期】報告件数が6万件に急増‐疑義照会で阻止、7割迫る

薬+読 編集部からのコメント

日本医療機能評価機構がまとめた2018年「薬局ヒヤリ・ハット事例」は…
5万9389件に急増→17年の約10倍

▶調剤関連 1万8062件(30.4%)→半減
▶疑義照会関連 4万1199件(69.4%)→増加
▶疑義照会で薬剤変更となった事例 1万3820件(33.5%)
▶薬剤削除 1万3282件(32.2%)
▶用量変更 7035件(17.1%) などなっています。

日本医療機能評価機構は3月29日、2018年7~12月までの薬局ヒヤリ・ハット事例をまとめた報告書を公表した。昨年上半期と同様に、18年度診療報酬改定で地域支援体制加算が新設されたことなどで報告件数は5万9389件に急増。17年の年間報告数の約10倍に達した。前年同期と比べ、調剤関連・疑義照会関連の件数が共に増えているが、疑義照会関連の全体に占める割合が約7割に迫った。

 

18年下半期の参加薬局数は3万3166軒で、17年下半期の1万1468軒から約3倍に増加。報告されたヒヤリ・ハット事例は5万9389件で、前年下半期の3457軒から約17倍にまで急増した。同機構は、患者のための薬局ビジョンや18年度診療報酬改定で地域支援体制加算が新設されたことなどが影響したとしている。

 

ヒヤリ・ハット事例の内訳を見ると、調剤関連が1万8062件(30.4%)で、前年同期の2095件(60.6%)と比べて全体に占める割合が半減した一方、疑義照会関連が4万1199件(69.4%)となり、前年同期の1348件(39%)から一気に増加。疑義照会関連の占める割合が7割に迫る現状がうかがえた。

 

疑義があると判断した理由については、「処方箋と薬局で管理している情報で判断」が2万2364件(54.3%)、「処方箋のみで判断」が1万0585件(25.7%)の順だった。仮に変更前の処方通りに服用した場合の影響については、患者に健康被害があったと推測される事例が3万0061件(73%)、健康被害が生じなかったが、医師の意図した薬効が得られなかったと推測される事例が1万1138件(27%)だった。

 

疑義照会の結果、薬剤変更となった事例が1万3820件(33.5%)、薬剤削除が1万3282件(32.2%)、用量変更が7035件(17.1%)だった。

 

調剤関連のヒヤリ・ハット事例の内訳を見ると、薬剤数間違い3801件、規格・剤形間違い3710件、数量間違い3649件の順となった。

 

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出典:薬事日報

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