医療機器

後発品2品目が規格適合‐1製剤で溶出遅い傾向も

薬+読 編集部からのコメント

2015年2月に開催された「ジェネリック医薬品品質情報検討会」の概要が公表されました。過去検討会で、検討対象となった抗生物質「テイコプラニン注射剤」、前立腺肥大症に伴う排尿障害改善剤「タムスロシン塩酸塩徐放カプセル0・2mg」の溶出試験が行われ、いずれも規格の範囲内であることが確認されたと伝えられています。

厚生労働省は5月28日、今年2月23日に開催した第14回ジェネリック医薬品品質情報検討会の概要を公表した。

 

第7回検討会で検討対象となった抗生物質「テイコプラニン注射剤」の成分含量比試験、第9回検討会で検討対象となった前立腺肥大症に伴う排尿障害改善剤「タムスロシン塩酸塩徐放カプセル0・2mg」について、国立医薬品食品衛生研究所と地方衛生研究所の担当者で構成する「製剤試験ワーキンググループ」が溶出試験を行った結果、いずれの後発品も溶出規格の範囲内にあることを確認した。

 

タムスロシンについては、対象となった製剤のうちの1製剤が、オレンジブック溶出曲線と比較して溶出が遅く、類似性の範囲にない製剤が確認されたものの、メーカー側によって溶出挙動の類似性を満たす安定的な製法の確立を行うなどの改善対応がなされることを確認した。

 

この日の会議では、製剤試験WGが行っている薬効群別の品質確認試験の対象を、抗パーキンソン剤と高脂血症用剤の品目とすることが決まった。

 

抗パーキンソン剤で対象となっているのは、カベルゴリン、ドロキシドパ、プラミペキソール塩酸塩水和物、ペルゴリドメシル酸塩、レボドパ・カルビドパ水和物。

 

高脂血症用剤が、アトルバスタチンカルシウム水和物、シンバスタチン、ピタバスタチンカルシウム、フルバスタチンナトリウム、プロブコール。

 

今後、この中から臨床現場での汎用性などを考慮した上で、複数の品目を選択し、溶出試験を実施する。

 

また、昨年9月の第13回検討会で、製剤試験WGによる溶出試験の結果、溶出規格には適合していたものの、溶出挙動の類似性が確認できなかったトフィソパム錠3製剤とゾピクロン錠1製剤の追加報告も行われた。

 

トフィソパム錠の1製剤については、メーカーによる再試験ではオレンジブック溶出曲線と類似の範囲内で、今後、ロット内のばらつき要因の有無について確認し、対応することとなった。他の製剤は、改善対応の結果を踏まえ、製剤試験WGで確認試験を行う。

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出典:薬事日報

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