薬剤師会

無資格調剤疑い「4件」‐自主点検で明らかに

薬+読 編集部からのコメント

東京都薬剤師会が行った、自主点検集計結果についての報告です。対象は4107件の会員薬局で、そのうち4件から「無資格調剤を行っていた」との回答があったと、石垣会長は問題視しています。

東京都薬剤師会は17日、4107件の会員薬局を対象に行った緊急自主点検の集計結果を報告した。無資格調剤や薬歴未記載の問題が相次いで発覚したことを受けて実施したもので、「全ての薬剤師が遅延なく薬歴簿に記載していることを確認していない」薬局が9件、「薬剤師以外の者に調剤をさせていた」薬局は4件に上った。


 

都薬の石垣栄一会長は、「大変がくぜんとした。冗談だろうという数字」とし、法令違反とみられる案件があるうちは「手を緩めないでチェックする」との考えを示した。

 

自主点検は、各チェック項目に「対応」「未対応」で答える形式で、ほとんどの薬局が「対応」していると答えていた。しかし、「薬歴を用いて必要な薬学的知見に基づく服薬指導を行っていない」薬局が3件、「勤務者の資質向上のため、行政や薬剤師会の実施する研修会等へ参加させるように努めていない」が28件、「薬局開設者が管理薬剤師の意見を尊重し、薬局業務の改善向上のために努力していない」が9件に上るなど、72件が「未対応」と答えていた。

 

都薬では、無資格調剤と思われる行為の4件について、「どこまでが調剤なのか、グレーゾーン的な部分があるため、このアンケートを送付したときに、受け手がどうとったか把握できていない」としつつも、「4件というのは困ったもの」と問題視。「薬剤師以外の者による調剤行為事案の発生について」とする通知を発出し会員等に周知を図った。

 

通知では、「薬剤師法19条により、調剤は薬剤師の法定業務であり、軟膏剤、水剤、散剤等に関する今回の通知だけでなく、全ての調剤行為は薬剤師に限られていると考えている」との見解を示した。

 

「全ての調剤行為」が薬剤師に限定されるかどうかについては、グレーゾーン的な部分があるが、それでも踏み込んだ表現を用いる理由について、都薬は「100%そうなる方向に持っていくのが理想であり、それが本来の姿だったはず」と説明した。

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出典:薬事日報

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