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特例再算定、4成分を了承‐アバスチン、ソバルディなど

薬+読 編集部からのコメント

年間販売額が大きい品目の薬価を引き下げる「特例拡大再算定」のルールを適用する品目が、中央社会保険医療協議会総会で了承されました。プラビックス、ソバルディ、ハーボニー、アバスチンの4成分6品目が該当するとのことです。

厚生労働省は20日、年間販売額が大きい品目の薬価を引き下げる「特例拡大再算定」のルールを適用する品目を中央社会保険医療協議会総会に提案し、了承された。同ルールは、4月に実施する薬価改定で新たに導入するもので、サノフィの抗血小板薬「プラビックス」、ギリアド・サイエンシズのC型肝炎治療薬「ソバルディ」と類似薬の「ハーボニー」、中外製薬の抗癌剤「アバスチン」の4成分6品目が該当した。市場拡大再算定は、グラクソ・スミスクラインの抗てんかん薬「ラミクタール」、ブリストル・マイヤーズのC型肝炎治療薬「ダクルインザ」と「スンベプラカプセル」など20成分45品目に適用され、薬価が引き下げられることとなった。


 

特例拡大再算定は、年間の売上が1000~1500億円以下で、当初想定された売上の1.5倍以上の場合は最大25%引き下げ、年間売上が1500億円超で、当初想定された売上の1.3倍以上の場合には最大で50%もの薬価を引き下げるルール。

 

対象となった品目のうち、ソバルディが年間販売額1500億円を超え、基準額の1.3倍以上に拡大した。ハーボニーも類似品として対象となった。

 

年間販売額が1000~1500億円で、基準額の1.5倍以上に拡大したのは、プラビックスとアバスチンの2剤。

 

アバスチンについては、同剤を含む一次治療後に増悪した結腸・直腸癌患者に対して全生存期間の有意な改善を示したことなどの臨床的有用性を評価。5%の加算をつけて引き下げ幅を緩和した。

 

市場拡大再算定、20成分45品目に適用

 

効能追加により使用実態が変化し、市場規模が拡大したことから、再算定の対象となったのは、「ラミクタール」、ユーシービージャパンの抗てんかん薬「イーケブラ」、大塚製薬の抗精神病薬「エビリファイ」「スンベプラカプセル」、バイエル薬品の高リン症改善用薬「ホスレノール」「ダクルインザ」、バイエル薬品の加齢黄斑変性治療薬「アイリーア」など。

 

「ホスレノール」と同じ作用機序を持つ日本たばこ産業の「リオナ」、キッセイ薬品の「ピートチュアブル」、「ダクルインザ」と同じ作用機序を持つアッヴィの「ヴィキラックス」、「アイリーア」と同じ作用機序を持つボシュロム・ジャパンの「マクジェン」、ノバルティスファーマの「ルセンティス」も類似品として再算定が適用される。

 

また、原価計算方式で算定され、年間販売額が150億円を超え、発売前の予想年間売上規模の2倍を超えたため、市場拡大再算定対象品目となったのは、東レのそう痒症改善用薬「レミッチ」、ファイザーの神経障害性疼痛用薬「リリカ」、大塚製薬の利尿剤「サムスカ」、アステラス製薬の前立腺癌治療薬「イクスタンジ」、日本イーライリリーの骨粗鬆症治療薬「フォルテオ」、大鵬薬品の抗癌剤「アブラキサン」、ヤンセンファーマの抗癌剤「ベルケイド」など。「フォルテオ」の類似品として、旭化成ファーマの「テリボン」も再算定を受ける。

 

このうち、「サムスカ」と「ベルケイド」については、希少疾病医薬品の効能追加、「イクスタンジ」については、化学療法維持患者に対して、全生存期間の有意な改善を示したことによる臨床的有用性を評価し、それぞれ5%の加算率をつけ、再算定による引き下げ幅を緩和する。

 

リクシアナに効能変化再算定

 

また、主たる効能効果が変化したことにより、第一三共の抗凝固薬「リクシアナ」に効能変化再算定が適用された。当初、「下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制」で効能を取得したが、2014年9月に「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制」「静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症および肺血栓塞栓症)の治療および再発抑制」の効能を追加していた。

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出典:薬事日報

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