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2番目の抗PD1抗体登場‐新薬等10件の承認・一変を了承

薬+読 編集部からのコメント

2016年9月9日(金)、薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は抗PD-1ヒト化モノクローナル抗体「キイトルーダ」など10件を審議し、承認を了承しました。「キイトルーダ」の類薬はオプジーボなど。そのほか、「ヴィキラックス配合錠」はジェノタイプ2のC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善の効能・効果が追加されています。

薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は9日、MSDの悪性黒色腫を対象とした抗PD-1ヒト化モノクローナル抗体「キイトルーダ」など10件を審議し、承認を了承した。

審議品目

 

キイトルーダ点滴静注20mg、同100mg(MSD):新有効成分のペムブロリズマブ(遺伝子組み換え)を含有する抗PD-1ヒト化モノクローナル抗体。根治切除不能な悪性黒色腫を効能・効果とする。類薬は、オプジーボなどがある。

 

用法・用量は、1回2mg/kg(体重)を3週間間隔で30分間かけて点滴静注する。希少疾病用医薬品で再審査期間は10年。海外では、欧米など55の国・地域で承認されている。

 

エムプリシティ点滴静注用300mg、同400mg(ブリストル・マイヤーズスクイブ):新有効成分のエロツズマブ(遺伝子組み換え)を含有する抗ヒトCD319モノクローナル抗体。再発・難治性の多発性骨髄腫を効能・効果とする。

 

用法・用量は、レナリドミトおよびデキサメタゾンとの併用において、1回10mg/kgを点滴静注する。28日間を1サイクルとし、最初の2サイクルは1週間間隔で4回、3サイクル以降は2週間間隔で2回点滴静注する。

 

希少疾病用医薬品で再審査期間は10年。海外では、欧米など4カ国・地域で承認されている。

 

グラジナ錠50mg(MSD):新有効成分のグラゾプレビル水和物を含有し、ジェノタイプ1のC型慢性肝炎・C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善を効能・効果とする。

 

用法・用量は、100mgを1日1回経口投与する。エルバスビルと併用し、投与期間は12週間とする。優先審査品目で再審査期間は8年。海外では、米国、カナダなど4カ国でグラジナとエルバスビルの配合剤が承認されている。

 

エレルサ錠50mg(MSD):新有効成分のエルバスビルを含有し、ジェノタイプ1のC型慢性肝炎・C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善を効能・効果とする。用法・用量は、50mgを1日1回経口投与する。グラゾプレビルと併用し、投与期間は12週間とする。優先審査品目で再審査期間は8年。

 

ヴィキラックス配合錠(アッヴィ):有効成分のオムビタスビル水和物、パリタプレビル水和物、リトナビルを含有するC型慢性肝炎治療配合錠。ジェノタイプ2のC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善の効能・効果を追加する。

 

用法・用量は、リバビリンとの併用において1日1回2錠を食後に経口投与し、投与期間は16週間とする。再審査期間は2023年9月27日まで。海外では、欧米など73の国・地域で承認されているが、ジェノタイプ2のC型慢性肝炎・C型代償性肝硬変の効能・効果で承認はない。

 

レベトールカプセル200mg(MSD):有効成分のリバビリンを含有し、ヴィキラックス配合錠との併用によるジェノタイプ2のC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善の効能・効果を追加する。

 

用法・用量は、ヴィキラックス配合錠との併用による未治療の場合、体重60kg以下の患者には1日600mg、60~80kg以下の患者には1日800mg、80kg以上の患者には1日1000mgを経口投与する。再審査期間は、ヴィキラックス配合錠の残余期間の2023年9月27日まで。海外では、世界96カ国・地域で承認されている。

 

アイクルシグ錠15mg(大塚製薬):新有効成分のポナチニブ塩酸塩を含有するBCR-ABL阻害剤。前治療薬に抵抗性または不耐容の慢性骨髄性白血病、再発・難治性フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病を効能・効果とする。類薬にはグリベック、スプリセルなどがある。

 

用法・用量は、45mgを1日1回経口投与する。希少疾病用医薬品で再審査期間は10年。海外では世界36カ国で承認されている。

 

ビラノア錠20mg(大鵬薬品):新有効成分のビラスチンを含有するヒスタミンH1受容体拮抗薬。アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒を効能・効果とする。

 

用法・用量は、1回20mgを1日1回空腹時に経口投与する。再審査期間は8年。海外では12歳以上の季節性・通年性アレルギー性鼻炎、蕁麻疹を適応とし、欧州など90以上の国・地域で承認されている。

 

イデルビオン静注用250、同500、同1000、同2000(CSLベーリング):新有効成分のアルブトレペノナコグアルファ(遺伝子組み換え)を含有し、血液凝固第IX因子欠乏患者における出血傾向の抑制を効能・効果とする。

 

用法・用量は、1回体重1kg当たり50国際単位を投与するが、患者状態に応じて適宜増減する。定期的に投与する場合、体重1kg当たり35~50国際単位を7日に1回投与する。

 

再審査期間は8年。海外では欧米で承認済み。

 

ヒュミラ皮下注40mgシリンジ0.8mL、同0.4mLシリンジ0.4mL、同80mgシリンジ0.8mL(アッヴィ):有効成分のアダリムマブ(遺伝子組み換え)を含有し、非感染性の中間部、後部または汎ぶどう膜炎の効能・効果を追加する。

 

用法・用量は、初回に80mgを皮下注射し、初回投与1週間以後は40mgを2週に1回皮下注射する。

 

再審査期間は4年。海外では、欧米で承認済み。

報告品目

 

コルヒチン錠0.5mg「タカタ」(高田製薬):有効成分のコルヒチンを含有し、家族性地中海熱の効能・効果を追加する。未承認薬等検討会議の公知申請品目。再審査期間はない。海外では、米国、フランス、カナダの3カ国で承認されている。

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出典:薬事日報

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