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薬情報

「トルツ」に新効能・用量~新薬2品目の一変を了承

薬+読 編集部からのコメント

日本イーライリリー株式会社(本社・兵庫県神戸市)の乾癬治療剤「トルツ皮下注」と、ノバルティスファーマ株式会社(国内本社・東京都港区)の気管支喘息治療剤「ゾレア皮下注用」など2件の一部変更承認が10月31日、薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会にて審議、了承されました。トルツ皮下注には新たに「強直性脊柱炎」が効能・効果に追加。ゾレア皮下注用には新たに既存治療では効果不十分な重症・最重症患者の「季節性アレルギー性鼻炎」が効能・効果に追加されました。

薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は10月31日、日本イーライリリーの乾癬治療剤「トルツ皮下注」(一般名:イキセキズマブ)など2件の一部変更承認を審議し、了承した。また、小野薬品の多発性骨髄腫治療剤「カイプロリス点滴静注用」(カルフィルゾミブ)など1件の承認と3件の一部変更承認について報告を受けた。

■審議品目

 

▽トルツ皮下注80mgシリンジ、同オートインジェクター(日本イーライリリー):有効成分のイキセキズマブ(遺伝子組み換え)を含有する乾癬治療剤で、新たに「強直性脊椎炎」を効能・効果に追加した。

 

同疾患に対する用法・用量は、1回80mgを4週間隔で皮下投与する。

 

再審査期間は残余の2024年7月3日まで。海外では、強直性脊椎炎の効能・効果は米国で承認されている。

 

▽ゾレア皮下注用75mg、同150mg、同皮下注75mgシリンジ、同150mgシリンジ(ノバルティスファーマ):有効成分のオマリズマブ(遺伝子組み換え)を含有する気管支喘息治療剤。新たに既存治療で効果不十分な重症・最重症患者の「季節性アレルギー性鼻炎」を効能・効果に加えた。

 

用法・用量は、成人と12歳以上の小児に1回75~600mgを2または4週間ごとに皮下注射する。1回当たり投与量、投与間隔は、初回投与前血清中総IgE濃度と体重に基づき、投与量換算表で設定する。

 

再審査期間は4年で、海外では季節性アレルギー性鼻炎の効能・効果で承認している国・地域はない。

■報告品目

 

▽カイプロリス点滴静注用10mg、同40mg(小野薬品):有効成分のカルフィルゾミブを含有する多発性骨髄腫治療剤で、効能・効果は再発・難治性の多発性骨髄腫。週1回投与できる新用量を設けた。

 

用法・用量は、1日1回、1、8、15日目に点滴静注し、13日間休薬する。この28日間を1サイクルとして投与を繰り返す。投与量は、1サイクル目の1日目のみ20mg/m2(体表面積)、それ以降は70mg/m2とし、30分かけて点滴静注する。患者の状態に応じて減量する。

 

再審査期間は残余の26年7月3日までで、海外では8カ国で承認されている。希少疾病用医薬品。

 

▽テセントリク点滴静注1200mg(中外製薬):有効成分のアテゾリズマブ(遺伝子組み換え)を含有する抗癌剤で、効能・効果は切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、進展型小細胞肺癌。

 

化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者に対し、これまでカルボプラチン、パクリタキセル、ベバシズマブ(遺伝子組み換え)との併用が可能だったが、新たにシスプラチンなどと併用できるようになった。

 

用法・用量は、他の抗癌剤との併用で、1回1200mgを60分かけて3週間間隔で点滴静注する。初回投与の忍容性が良好な場合、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。

 

再審査期間は残余の26年1月18日まで。海外では、同剤、カルボプラチンまたはシスプラチン、ペメトレキセドの併用投与の用法・用量で承認している国・地域はない。

 

▽イブランス錠25mg、同125mg(ファイザー):有効成分のパルボシクリブを含有する抗癌剤で、新たに錠剤を追加。また、「ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳癌」を効能・効果に明記した。

 

用法・用量は、内分泌療法剤との併用において、1日1回125mgを3週間連続して経口投与し、その後1週間休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。患者の状態に応じて減量する。

 

再審査期間は残余の25年9月26日まで。海外では、錠剤は欧米で承認されていない。

 

▽エムプリシティ点滴静注用300mg、同400mg(ブリストル・マイヤーズスクイブ):有効成分のエロツズマブ(遺伝子組み換え)を含有する多発性骨髄腫治療剤。現在は、レナリドミドとデキサメタゾンとの併用療法のみだが、新たにポマリドミドとデキサメタゾンと併用可とした。

 

用法・用量は、ポマリドミドおよびデキサメタゾンと併用する場合、28日間を1サイクルとし、最初の2サイクルは1回10mg/kgを1週間間隔で4回(1、8、15、22日目)、3サイクル以降は1回20mg/kgを4週間間隔(1日目)で点滴静注する。

 

再審査期間は残余の26年9月27日まで。海外では、ポマリドミド、デキサメタゾンとの併用投与が欧米で承認されている。希少疾病用医薬品に指定済み。

■3件をオーファン指定

 

この日の部会では、中外製薬の「ポラツズマブベドチン」(遺伝子組み換え)など3品目を希少疾病用医薬品に指定することも了承した。

 

▽ポラツズマブベドチン(遺伝子組み換え)(中外製薬):予定される効能・効果は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫。発熱、寝汗、体重減少などが見られる。国内患者数は約2万3000~3万2000人と推定されている。

 

未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する標準的治療はリツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン併用療法だが、多くの患者で症状が再発することなどから、医療上の必要性は高いとした。

 

国際第III相試験を実施中で、海外臨床試験の結果から同剤の有効性が期待できるとし、開発の可能性は高いと判断した。

 

▽チラブルチニブ塩酸塩(小野薬品):予定される効能・効果は原発性マクログロブリン血症・リンパ形質細胞リンパ腫で、発熱、体重減少、貧血による倦怠感、リンパ節腫大などを発現する。国内患者数は約480人と推定されている。

 

初回治療として、リツキシマブ、アルキル化剤、プリンアナログかボルテゾミブによる治療が行われるが、延命効果を示す十分な治療成績は得られておらず、新薬開発が望まれている現状から、医療上の必要性は高いとした。

国内第II相試験で、同剤の投与による有効性が期待されているとし、開発の可能性は高いと判断した。

 

▽テポチニブ塩酸塩水和物(メルクバイオファーマ):予定される効能・効果は、MET遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌で、国内患者数は約5000人。

 

同疾患に関する効能・効果で承認された抗癌剤はなく、同剤は癌の生物学的特性に基づいた新たな特徴を持つ薬剤であることから、医療上の必要性は高いと判断。国際共同試験結果から同剤の有効性が示されているとし、開発の可能性は高いとした。

 

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出典:薬事日報

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