薬剤師会

来局減「異常な閑散状況」~地域薬局の状況に危機感

薬+読 編集部からのコメント

東京都薬剤師会は通常総会を開催(20日、都内)。新型コロナウイルス感染防止の観点から、委任状による代議員の出席を認め、代議員数78人、委任状数55人の計133人で開催される中、2019年度事業報告や20年度補正予算案をはじめ4項目の議案が承認されました。新型コロナウイルスによる遠隔診療に関わる長期処方への対応や来局者の減少に言及した永田会長は「4~5月の処方箋応需枚数は前年同期を大きく下回り、今月に入っても状況が顕著に改善されておらず、まさに異常な閑散状況が続いている」との認識を示しました。また、重複投薬・残薬解消に向けた東京都からの委託事業や、災害時における適切な支援活動実施体制の確保、健康サポート薬局の認定薬局数増加に向けた取り組みに注力していく考えも示しています。

東京都薬剤師会は20日、都内で通常総会を開き、2019年度事業報告や20年度補正予算案をはじめ4項目の議案を承認した。

 

今回の総会は、新型コロナウイルス感染防止の観点から、委任状による代議員の出席を認め、代議員数78人、委任状数55人の計133人で開催された。代議員の発言時にも場を分散させるため、会場内4カ所に設置されたマイクから発言。発言ごとにマイクの消毒を行いながら進行した。

 

あいさつした永田泰造会長(=写真左)は、新型コロナウイルスによる遠隔診療に関わる長期処方への対応や来局者の減少に言及。「4~5月の処方箋応需枚数は前年同期を大きく下回り、今月に入っても状況が顕著に改善されておらず、まさに異常な閑散状況が続いている」との認識を示した。

 

その上で、「地域薬局にとって未曾有の危機的状況であることから、7月以降の経営状況の悪化を想定した支援策を関係各所に要請することを模索している」と語った。

 

また、重複投薬・残薬解消に向けた東京都からの委託事業や、災害時における適切な支援活動実施体制の確保、健康サポート薬局の認定薬局数増加に向けた取り組みに注力していく考えも示した。

 

総会では、代議員から「地域薬局のかかりつけ患者に対して、門前の調剤チェーンから電話がかかってきて呼び戻されている事例がある」との訴えがあり、かかりつけ薬剤師の存在意義と役割を職能団体として広く周知するよう求める意見が出た。

これに対して、永田氏は「かかりつけ薬剤師として頑張っている薬局がある一方で、そういった薬局もある。ここをなんとかしないといけない」と強調。「都薬のカラーを出して、会員一丸となって対応する体制を作り、都から全国へ広げていきたい」と述べた。

 

緊急避妊薬のオンライン処方に関する研修の全国実施状況について説明を求める意見も出た。都薬は「4月時点で14府県で実施されており、都では7月に実施する」と説明した。

 

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出典:薬事日報

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