処方薬のファミマ受け取り~対応店舗拡大を協議へ【おかぴファーマシーシステム】
凸版印刷の子会社「おかぴファーマシーシステム」は、コンビニ大手のファミリーマートと連携して開始した都内約2400店舗のファミリーマートで処方箋薬が受け取れるサービスについて、「出社と在宅勤務を繰り返す新しい生活様式にミートしている」として、対応店舗の拡大を協議していく方針だ。また、凸版印刷のノウハウを生かして、調剤薬局業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)化の推進も目指す。
同サービスは、医療機関を受診した後に、おかぴファーマシーシステムが運営する「とどくすり薬局」の薬剤師により電話やオンラインで服薬指導が行われ、その後、患者が選択したファミリーマート店舗で最短翌日に薬を受け取れる。
同社は、2020年3月から自宅で医薬品を受け取れる宅配サービス「とどくすり」を開始。当初は薬局での待ち時間短縮や感染予防などが目的だったが、生活動線で薬を受け取りたいというニーズに応えるため、受け取り手段の拡大を検討していた。
一方、ファミリーマートは昨年7月から、店舗の受け取りボックスを活用して薬を受け取れるサービス「ファミマシー」を実施している。今回の連携により、両サービスのさらなる利便性向上を目指し、薬の受け取り手段を広げることで利用者の治療継続を支援する。
おかぴファーマシーシステムの倉重達一郎代表取締役は、「自宅や会社近くのファミリーマートで受け取れる仕組みは、出社と在宅勤務を繰り返す新しい生活様式にミートしている」と評価。対応店舗の拡大についてファミリーマートと協議を進めているとした。
同社の親会社である凸版印刷は、他業種のDX化支援も行っており、その一環として調剤薬局分野にも参入した。
倉重氏は、調剤薬局分野の現状について「これまで対面が原則であったため、他業界と比べて電子システムの普及が遅れている面がある」と話す。紙の情報をデータに集約して管理を行ってきた凸版印刷のノウハウを生かして、調剤業界のDX化推進を目指す。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
おかぴファーマシーシステムは、ファミリーマートと連携して実施中の都内約2400店舗で処方箋薬を受け取ることができるサービスについて、対応店舗の拡大を協議していく方針を示しました。患者さんは医療機関受診後、同社が運営する「とどくすり薬局」の薬剤師により電話やオンラインで服薬指導を受けた後に選択したファミリーマート店舗で最短翌日に薬を受け取ることができ、出社と在宅勤務を繰り返す新しい生活様式に合わせた薬の受取手段を広げることで、治療継続支援への寄与が期待されています。