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薬剤師と地域の「結」束確認~ウェブ併催で7000人が参加

薬+読 編集部からのコメント

10月9日、10日の両日、第55回日本薬剤師会学術大会が仙台国際センターでの現地開催とウェブ配信を併用し開催されました。開催直前集計時の参加者数は現地で4723人、ウェブで2314人と目標の7000人を上回り、認定薬局制度や地域連携など、薬剤師を取り巻く課題について20題の分科会などが行われ、幅広い課題について議論がされました。

仙台で日薬学術大会

第55回日本薬剤師会学術大会が9、10の両日、仙台市の仙台国際センターでの現地開催とウェブ配信を併用する方式で開かれた。11年前の東日本大震災以降、東北で初めての開催となった同大会では、「結―地域と共に未来へ」をテーマに20題の分科会などが行われた。開催直前集計時の参加者数は現地で4723人、ウェブで2314人と目標の7000人を上回り、認定薬局制度や地域連携など、薬剤師を取り巻く課題について幅広く議論が繰り広げられた。

9日の開会式であいさつした日薬の山本信夫会長は、近年の薬局薬剤師の役割について「個別化した薬物療法の確保、地域医療提供体制や地域包括ケアシステムの構築に向けて大きく業務の転換が求められる」と強調。

 

「他の医療従事者と連携を図りながら適切に患者のフォローアップを行い、一元的で継続的な薬学的管理のもとで薬物治療を提供し、地域住民の健康維持を支援する拠点として活動することが社会から強く求められている」と呼びかけた。

 

山田卓郎大会運営委員長(宮城県薬剤師会会長)は「東日本大震災の影響により開催を予定していた44回大会をやむなく中止してから11年。やっと皆さんを仙台に迎えることができた」と言及。「震災から11年を経て新型コロナウイルスとの戦いを余儀なくされている。医療提供施設や社会インフラとして機能することが求められている。これまでの経験から築き上げた関係者との結びつきをしっかり認識し、多くの方々と連携することが重要になる」と強調した。

来賓祝辞では、岸田文雄首相がビデオメッセージで登場。新型コロナの感染拡大防止や治療において薬剤師の貢献に感謝を述べると共に、「日本薬剤師会においては日頃から地域医療を最前線で支え、国民の健康な生活の確保や向上に大きく貢献してきたことに深く敬意を表する」と話した。

 

加藤勝信厚生労働相の祝辞は厚生労働省の山本史大臣官房審議官(医薬担当)が代読。「来年1月から電子処方箋の運用が始まる。直近の処方や調剤歴の閲覧、重複投薬などの迅速な確認が可能になるなど大きなメリットがある」と述べたほか、「昨年8月から機能別薬局認定制度が始まり、認定を受ける薬局が増えている。薬局は様々な医療機関や介護施設と連携し、地域包括ケアシステムの一員として患者の薬物療法に責任を持って対応することが求められている」と要請した。

永岡桂子文部科学相の祝辞を代読した文部科学省高等教育局の伊藤史恵医学教育課長は、「8月に薬学系人材養成のあり方に関する検討会で、6年制課程における薬学部教育の質保証に関する取りまとめを公表し、入学者選抜のあり方、定員の見直しなど多岐にわたってまとめた。一層の薬学教育の充実に取り組んでいきたい」などと語った。

 

また、来賓として本田あきこ参議院議員、神谷まさゆき参議院議員、村井嘉浩宮城県知事らが出席した。

 

開会式の最後には、来年の日薬学術大会を担当する和歌山県薬剤師会の稲葉眞也会長に薬剤師綱領の盾が引き継がれた。

 

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出典:薬事日報

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