薬剤師会

【25年度調剤動向】処方箋枚数5年ぶり減少 ~ 調剤点数増も分業率頭打ち 日本薬剤師会

薬+読 編集部からのコメント

2025年度の処方箋枚数が前年から減少したことが分かりました。処方箋枚数の減少は、新型コロナウイルス感染症の影響で大きく落ち込んだ2020年度以来で、保険薬局市場が縮小局面に入った可能性があります。

2025年度の処方箋枚数が前年から減少したことが、日本薬剤師会が27日に公表した保険調剤の動向25年度調剤分(全保険・速報値)で明らかになった。処方箋枚数の減少は、新型コロナウイルス感染症の影響で大きく落ち込んだ20年度以来で、保険薬局市場が縮小局面に入った可能性がある。処方箋受取率(医薬分業率)も82.1%と前年の82.2%から微減し、頭打ちの状況にある。一方、調剤点数は長期処方化を背景に過去最高を更新したが、26年度調剤報酬改定の動向によっては今後大きな影響が予想される。

 


 

25年度の調剤件数は7億2817万5175件で前年比100.0%とほぼ横ばいながら、わずかに減少。処方箋枚数は0.8%減の8億5730万4704枚とマイナスに転じた。

 

新型コロナ感染拡大前の19年度を100とした指数では、調剤件数109.1、処方箋枚数104.8、調剤点数112.8と全体では拡大基調にあるが、処方箋枚数が前年から増加したのは宮城、福井、三重、京都、高知の5府県にとどまった。減少幅が最も大きかった北海道は2.8%減だった。

 

医科診療(入院外)の診療実日数は15億0884万日で、前年の15億3039万日から2000万日以上減少しており、患者数の減少が処方箋枚数の減少につながっていることが分かる。

 

調剤点数は3.5%増の8311億6807万9000点と堅調に推移した。コロナ影響の大きかった20年度に一度減少したものの、その後は増加が続いている。25年度は全都道府県で前年を上回った。

 

長期処方化を背景に、処方箋1枚当たりの点数が伸びたと見られる。増加幅が最も大きかった福井は8.5%増。処方箋1件当たり金額は1万1027円から1万1414円に、1枚当たり金額も9291円から9695円へと大きく増加した。

 

処方箋受取率は25年度82.1%と前年から0.1ポイント低下した。医薬分業開始から約50年が経過し、頭打ちとなった可能性がある。内訳は、80%以上が28都道府県、70~80%が17県、60~70%が2県で、前年から構成に変化はなかった。90%以上は秋田94.0%、青森92.6%、新潟92.4%、岩手91.9%、宮城91.4%、島根90.2%の6県で、前年から1県増えた。60~70%台は和歌山66.6%、福井67.1%で、いずれも前年を上回った。

 

都道府県薬剤師会長からは、「調剤点数の増加は、長期処方により処方箋1枚当たりの点数が増えたためと考えられるが、長期処方が進んだ実感はない」「調剤点数の増加により、批判が強まることを懸念している」「処方箋枚数の減少が新たなトレンドなのか一過性なのか、中長期的な検証が必要だ」といった声が上がった。

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出典:薬事日報

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