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C型肝炎治療薬で死亡例‐ウイルス再活性化を注意喚起

薬+読 編集部からのコメント

厚生労働省はC型肝炎治療薬「スンベプラカプセル」と「ダクルインザ錠」に、重大な副作用として死亡例が見られたことから添付文書の改訂を指示しました。スンベプラカプセルはB型肝炎患者への投与でウイルスの再活性化が見られ、通常それと併用されるダクルインザ錠についてもウイルスマーカーのモニタリングなどウイルス再活性化に注意するよう指示したと伝えられています。

厚生労働省は18日、ブリストル・マイヤーズスクイブのC型肝炎治療薬「スンベプラカプセル」(一般名:アスナプレビル)と「ダクルインザ錠」(一般名:ダクラタスビル)について、重大な副作用として死亡例が見られたことなどから、添付文書の「使用上の注意」を改めるよう同社に指示した。

 

スンベプラカプセルに対しては、B型肝炎患者への投与でウイルスの再活性化が見られたことなどから、使用上の注意の「慎重投与」の項に「B型肝炎ウイルス感染の患者または既往感染者」を追記すると共に、「重要な基本的注意」の項に、投与に先立ちB型肝炎ウイルス感染を確認すること、B型肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなどを追記。B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状発現に注意するよう促した。

 

また、通常スンベプラカプセルと併用されるダクルインザ錠についても、「慎重投与」の項目を新設し、「B型肝炎ウイルス感染の患者または既往感染者」を追記。「重要な基本的注意」の項にウイルスマーカーのモニタリングなどウイルス再活性化に注意するよう指示した。

 

医薬品医療機器総合機構(PMDA)の報告書によると、直近3年間で集積した国内のB型肝炎の再活性化に関連した8例のうち、因果関係が否定できない死亡例として1件が確認されている。

 

今回、国内症例が集積したことから、専門委員の意見を踏まえ、添付文書の改訂が適切と判断した。

 

一方で、他のC型肝炎治療薬6品目に対しても添付文書の改訂が指示された。ヤンセンファーマの「ソブリアードカプセル」(一般名:シメプレビル)など3品目については、スンベプラカプセルと同内容、ギリアド・サイエンシズの「ソバルディ錠」(一般名:ソホスブビル)など3品目に対しては、ダクルインザ錠と同内容の改訂を指示した。

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出典:薬事日報

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