薬剤師の接遇マナー・テクニック 公開日:2021.03.02 薬剤師の接遇マナー・テクニック
困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
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Q134 患者さんに嫌われないOTC医薬品や健康食品のすすめ方
Q134 患者さんに嫌われないOTC医薬品や健康食品のすすめ方
勤務先の薬局で、OTC医薬品やサプリの商品数を増やし、患者さんにも積極的に提案していこうということになりました。これまでは処方せんの調剤と服薬指導がメインだったので、どう提案したらいいかがわかりません。「押し売り」と思われないような自然な提案の仕方はありますか?

Answer
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まずは患者さんのニーズを引き出すことから始めましょう
薬局全体で意欲的に取り組もうとしている姿勢が素晴らしいですね。OTCやサプリメントなどを提案しようと思うあまり、強くおすすめしすぎると当然嫌がられると思います。提案するときに大切なのは、患者さんのニーズを引き出すことです。服薬指導をしながら患者さんの話をしっかり聞いて、処方薬以外に何か必要としているものがないかを探っていきましょう。患者さんの求めていることをいかに素早くキャッチできるかが重要です。
 
そのためには、患者さんの生活習慣を中心に話を聞くと効果的です。たとえば、食事の回数、食べ物の好みなどを聞いて、食生活の乱れや嫌いな食べ物の情報がわかれば、不足しがちな栄養素についてサプリメントを薦めることが可能になります。
 
「帰宅時間が遅くて食事を摂るサイクルが不規則」「就寝時間が遅くて寝つきが悪い」等々、医師に相談するほどの体調不良ではないけれどもう少し健康的に過ごしたい、という患者さんの気持ちが見え隠れしていたら、提案のチャンスです。患者さんの「困った」を引き出して、「〇〇さんにぴったりのサプリメントがあります。もしよろしければご紹介しましょうか」というように提案するといいでしょう。
 
困りごとを引き出すことができればスムーズですが、それ以外にも、ダイエットしたい、肌荒れが気になる、など、日常生活で気になっていることがみつかれば、自然な流れで提案ができます。患者さんのニーズにあわせて自然に提案することができれば、患者さんは「いいことを教えてもらった」「自分では気づかなかったけれど、さすが薬剤師さんはよく気が付く」と喜んでくれるはず。そうなれば、押し売りどころか感謝される存在になれます。

 

患者さんが相談したくなるような信頼関係を目指しましょう
前項でご紹介したように、押し売りにならないようにするためには、患者さんから意見を引き出すのが近道です。そのためにも、服薬指導で処方薬の説明だけに終始するのではなく、ほんの少しでも日常生活が見えてくるような会話を目指しましょう。いつもと違う様子に気づけば、「何か気になることがありますか」と声をかけてみるのも一手。日ごろから患者さんの様子をしっかり観察しておく必要があるのはもちろんです
 
OTCを薦めなければと気負うのではなく、患者さんとの対話を楽しむ心の余裕を持てば、患者さんもリラックスして話ができるはず。何でも気軽に話ができる関係を築くことで、患者さんが困ったときには相談してもらえるようになりますし、患者さんも信頼している薬剤師からの提案は受け入れる気になれるものです。患者さんのお役に立ちたいという気持ち、患者さんに寄り添う気持ちを大切にして頑張ってください。

提案する前に、患者さんのニーズを引き出す工夫を。信頼関係があれば、患者さんから相談したくなります。
提案する前に、患者さんのニーズを引き出す工夫を。信頼関係があれば、患者さんから相談したくなります。

村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。
株式会社スマイル・ガーデン : https://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: https://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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