1 暑さ&汗対策に役立つ機能性インナー
調剤薬局で働く現役薬剤師へのアンケート結果(「薬読」編集部調べ)によると、薬剤師が夏場に着るインナーで最も多かったのが、ユニクロの「エアリズム」など冷感タイプの機能性インナーでした。
猛暑対策のため、多種多様な機能性インナーが販売されていますが、中でもスタイリスト木村ゆかりさんがおすすめするのは、スポーツメーカーのメッシュ素材のインナーです。
「メッシュ素材のインナーは通気性がよく吸水速乾性に優れており、さらっとした着心地なのが特徴です。さらに、薄手でシンプルなデザインのものが多いため、白衣の下に着やすいのも魅力ですよ」(木村さん)
これらの機能性インナーには、接触冷感機能や消臭、UVカット効果など、夏場にうれしい機能がついたものが多く発売されています。通気性、吸水・速乾性、抗菌・防臭、冷感タイプなど、気になる機能によって選ぶとよいでしょう。
また、夏場気になる脇の汗染みには、下着に取り付けるタイプの汗取りインナーパッドがおすすめです。
「衣類に貼り付けるタイプの使い捨て汗取りパッドも販売されていますが、女性薬剤師さんにおすすめなのは手持ちのブラジャーに装着するタイプのもの。装着感がほとんどなく、洗って何度でも使えるので、ひとつ持っておくと重宝します」(木村さん)
夏場白衣の下に着るなら、メッシュ素材のインナーやキャミソール、汗取りインナーパッドは夏場に便利。
汗取りインナーパッドのストラップをブラジャーのストラップの前後にひっかける。あとはブラジャーを着用して位置を整えるだけ。
2 冷房による冷え対策におすすめのアイテム2選
夏の職場では、冷房が効きすぎて暑さよりも冷えが気になるという薬剤師も多いのではないでしょうか。特に女性は冷え性の方が多く、冷えはあらゆる不調の引き金になるともいわれているので注意が必要です。
アンケート(「薬読」編集部調べ)によれば、調剤薬局に勤める薬剤師からは、「夏場でも冷房がきついときはカイロを貼っています」「普段ドクターコートの下はTシャツですが、薄手のセーターや襟付きのシャツなどを用意しておき、寒いときはインナーの上に重ね着して、さらにその上からドクターコートを着用しています」といった声も寄せられています。
白衣の上にアウターを羽織ることはできないので、中に着る衣類で上手に体温調節をしましょう。冷え対策にヒートテックインナーを着用する方も多いと思いますが、暑くなった時にすぐに脱ぐことができないところが難点です。
そこで、冷え対策には次の2つのアイテムを試してみてはいかがでしょうか。
② 腹巻きつきのスパッツ
冷房による冷えにおすすめの腹巻きつきのスパッツ(写真左)。白衣の下に着るなら、胸元が大きめに開いたカーディガン(写真右)もおすすめ。
① 薄めのカーディガン
手軽に温度調節ができる羽織りもの、たとえば着脱しやすい薄めのカーディガンを1枚用意しておくと便利です。胸元が大きく開いたタイプを選べば、白衣の下に着ても目立ちません。
② 腹巻きつきのスパッツ
へそ上あたりまでカバーされた腹巻きつきのスパッツも冷え対策におすすめです。「下半身を温めると全身が温まるので、冷え性の方はトップスで体温調節をするよりも効果が期待できますよ」と木村さんは話します。
3 水分の摂りすぎ? 脚のむくみの解消法
薬剤師のお悩みで最も多く挙げられるのが立ち仕事による足のむくみ。とくに夏場は、冷たい食べ物や水分の摂り過ぎによりむくみやすくなります。現役薬剤師へのアンケート結果(「薬読」編集部調べ)では「夕方になってくると足がパンパンでつらい!」という声も寄せられており、現役薬剤師たちが実践しているむくみ対策で最も多かったのが、「着圧ソックスを履く」というものでした。
「着圧ソックスを履く」という対策のなかでも、「『スリムウォーク』美脚ショートストッキングのベージュタイプがおすすめ」「サポートタイプと表示されているものは薄手のものより足にフィットし、むくみ対策になる」「5本指タイプの着圧ソックスはつま先まで血行を良くしてくれるので、むくみ解消はもちろん、夏場の冷え対策にも一役買ってくれる」など、それぞれ自分に合った着圧ソックスのタイプや銘柄を選択している様子が見受けられました。
5本指タイプの着圧ソックスなら足指の蒸れ対策にも◎。
着圧タイプの履物は、むくみ対策のみならず、様々なお悩みを解消してくれる万能アイテムともいえそうです。
「着圧ストッキングやソックスは、足首、ふくらはぎ、太ももにそれぞれ圧がかかるので、脚のむくみに悩む薬剤師さんにはピッタリですよね。5本指タイプや、ベージュのストッキングタイプなど、使いやすいものを選びましょう」(木村さん)
暑さ、汗、冷え、むくみなど、夏の勤務環境には「不快指数」が上がる様々な要素がつきまとうもの。ですが、今回紹介した便利グッズを活用すれば不快な要素を取り除いたり、軽減したりすることができます。ぜひ効果的に取り入れて、夏でも快適に業務に取り組める環境を整えましょう。
【参考URL】
監修/スタイリスト 木村ゆかり
ファッションやアクセサリー、フードをはじめ、女性誌や書籍などで活躍中のスタイリスト。『大好評のお弁当レシピ』(宝島社)、『マルチホールで作る大人のビーズステッチアクセサリー』(ブティック社)ほか、多くのスタイリングを手がける。
https://yukarikim296.wixsite.com/keepintouchstyles/gallery/
監修協力/土崎まゆか(現役薬剤師) 撮影/柴田愛子 文/上野真依
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