入院している患者さんから、「担当看護師の態度が悪いから別の人に代えてほしい」と相談を受けました。このような場合、どうすればよいのでしょう。
話を聞くことで気持ちが収まることも
このケースでは2通りの状況が考えられます。
まずは、患者さんが単なる愚痴として話しているケース。この場合はじっくりと話を聞くことです。愚痴を言う相手として選ばれたということは、少なくとも「話を聞いてもらえそうだ」と信頼された証。ストレスが溜まりがちな入院生活において、患者さんの気持ちのケアをすることもチーム医療の一員として重要な役目だと思います。「たとえば、どういう点が気になりますか?」と水を向け、情報を引き出してみましょう。
私がよく耳にするケースは、検査室や入院ベッドの仕切りカーテンの開閉について。ちょっとしたことなのですが、声かけをせずに開けてしまったり、立ち去るときの閉め方が少しぞんざいだったり。わずかにカーテンの隙間が開いて外から見える状態を不愉快に思う方も多いようです。些細なことかもしれませんが、患者さんにしてみれば不満であることに変わりはありません。「それは確かに気になりますね」と同意することで、「私の不満をわかってくれた」と気持ちが楽になることも多々あります。
ここで注意したいのは、一緒になってその看護師さんの悪口を言わないこと。共感するだけにとどめておきましょう。誰が聞いているかわかりませんし、「薬剤師さんが看護師さんのことをこんな風に悪く言っていた」と噂が独り歩きする可能性もあるからです。
話題に出ている看護師さんのことを知っているなら、「確かに、看護師の○○さんは動きがキビキビし過ぎているかもしれませんね。でも、とても仕事が早くて頼りになる存在なんですよ」などとフォローが入れられるとベストですね。コミュニケーションを円滑にして、よりよい雰囲気がつくれるようチャレンジしてみてください。
まずは、患者さんが単なる愚痴として話しているケース。この場合はじっくりと話を聞くことです。愚痴を言う相手として選ばれたということは、少なくとも「話を聞いてもらえそうだ」と信頼された証。ストレスが溜まりがちな入院生活において、患者さんの気持ちのケアをすることもチーム医療の一員として重要な役目だと思います。「たとえば、どういう点が気になりますか?」と水を向け、情報を引き出してみましょう。
私がよく耳にするケースは、検査室や入院ベッドの仕切りカーテンの開閉について。ちょっとしたことなのですが、声かけをせずに開けてしまったり、立ち去るときの閉め方が少しぞんざいだったり。わずかにカーテンの隙間が開いて外から見える状態を不愉快に思う方も多いようです。些細なことかもしれませんが、患者さんにしてみれば不満であることに変わりはありません。「それは確かに気になりますね」と同意することで、「私の不満をわかってくれた」と気持ちが楽になることも多々あります。
ここで注意したいのは、一緒になってその看護師さんの悪口を言わないこと。共感するだけにとどめておきましょう。誰が聞いているかわかりませんし、「薬剤師さんが看護師さんのことをこんな風に悪く言っていた」と噂が独り歩きする可能性もあるからです。
話題に出ている看護師さんのことを知っているなら、「確かに、看護師の○○さんは動きがキビキビし過ぎているかもしれませんね。でも、とても仕事が早くて頼りになる存在なんですよ」などとフォローが入れられるとベストですね。コミュニケーションを円滑にして、よりよい雰囲気がつくれるようチャレンジしてみてください。
クレームの場合は上司を通して担当部署に報告する
もう一つのケースは、看護師の交代を正式に依頼された場合。つまりクレームであり、早急な対処が必要です。どこに苦情を言えばいいのかわからず、とりあえず薬剤師さんに言えばしかるべきところに伝えてくれるだろう、と思ったのかもしれません。この場合は薬剤師の一存でどうにかなるものではないので、直属の上司に相談し、上司からクレームの担当部署へ話を通してもらいましょう。患者さんがそこまでしなくてもいい、でも苦情として伝えたいという雰囲気であれば、投書箱の利用を提案してみるのも一つの方法です。
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
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