Q171 年下の薬局長との接し方に悩んでいます
Q171 年下の薬局長との接し方に悩んでいます
経験を活かして年下の上司をさりげなくフォローしましょう
相談者さんは、自分のことを上司が扱いにくいと感じているのでは?と心配しているようですが、「年上の部下」であること自体に気を揉む必要はないのではないでしょうか。私が経験して感じたところですが、年上の部下は扱いにくいどころか、知識も経験も豊富なのでとても頼りにしていました。
例えば、仕事中のトラブルで動揺し、パニックになって何から手をつければいいのかわからなくなった時。経験の浅い自分を年上の部下がさりげなくフォローして、スムーズにその場をおさめてくれたことがありました。年上の部下の存在がどれほど心強くありがたかったことか…今もはっきり覚えています。
相談者さんと同様に、上司側も年上の部下に対して気を遣って悩んでいるかもしれません。相談者さん自身がいたわりの気持ちを持ち、上司が悩んだり困ったりしている場面では、経験豊富な年上の立場を活かして上司をサポートしていけば、職場全体がうまく回るように思います。
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薬剤師の接遇マナー・テクニック Q.52 年上の部下とのコミュニケーション
年少者から謙虚に学ぶ姿勢を持ちましょう
同じ空間で協働していく中で、お互いに苦手な分野と得意分野があれば、相手から謙虚に学ぶ姿勢が欠かせません。そのように考えると、そもそも職場で良好な関係性を築くにあたって、年齢はあまり関係ないように思います。
大切なのは、互いを尊敬し、高め合うために協力していくこと。さまざまな年齢層のスタッフが集まることで、各々のウィークポイントを補い合えれば、より強力なチーム作りが可能になります。
とはいえ、年少者からは言いづらいこともあるでしょうから、気軽に話しかけやすい雰囲気を作ることも大切です。時には年長者の側から「お手伝いすることがあればいつでも声をかけてくださいね」と伝えたり、「今日の○○はとても良かったですね」などと誉め言葉をかけたりしましょう。そうすることで、年下の上司からも声をかけやすくなり、コミュニケーションが増えるきっかけになります。
年下の上司を思いやる気持ちを持ち続け、これまで培ってきた能力にさらに磨きをかけて頼られる部下を目指してほしいと思います。頑張ってください。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。
株式会社スマイル・ガーデン : https://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: https://smilegrdn.exblog.jp/
※投稿者の特定を避けるため、一部内容を変更して掲載しております。