医療

攻めの予防医療で施策 ~ 認知症など6領域重点 厚生労働省

薬+読 編集部からのコメント

厚労省が国民の能動的な行動変容を促す6領域の重点施策をまとめた「攻めの予防医療・厚労省関係施策」を公表(7月23日)。これまでの国民による自主的な取り組み主体の施策から一歩踏み込み、行政や保険者、事業主による積極的な介入を強化するものです。

厚生労働省は23日、国民の能動的な行動変容を促す6領域の重点施策をまとめた「攻めの予防医療・厚労省関係施策」を公表した。これまでの国民による自主的な取り組み主体の施策から一歩踏み込み、行政や保険者、事業主による積極的な介入を強化する。認知症施策では、負担の少ない血液バイオマーカー等を活用した早期診断・早期対応の社会実装モデル事業や検証研究の推進を打ち出した。

 

今回の施策は、日本人の死因の半数を占める生活習慣病対策や健康寿命の延伸を目的に、▽認知症▽癌・循環器病等▽歯科保健▽栄養・食生活▽性差に由来するヘルスケア▽リハビリテーション――の6領域を第一弾の重点領域として位置づけた。

認知症施策では、「誰もが認知症になり得る」という前提のもと、早期発見・診断から治療・支援までを一体的に提供する体制構築を柱に据えた。認知機能低下の早期発見は、脳血管性認知症への対応や運動習慣等の構築に加え、適応となる患者に対する抗アミロイドβ抗体薬の早期投与など、QOLの維持・向上に大きく寄与する。

 

一方、現行の認知症検査(脳脊髄液検査やPET検査)は身体的・費用面の負担が大きいことや、軽度認知障害(MCI)段階で適切な受診・治療に結びついていない患者が多い課題を指摘した。

 

課題を踏まえ、血液バイオマーカー等を活用し、MCI・認知症の早期診断と診断の層別化を実施。抗アミロイドβ抗体薬の投与に加え、運動・栄養などを組み合わせた多因子介入プログラムや社会参加支援を一体的に提供するモデルを構築・実証する。

 

早期診断と最適治療の深化も必要とし、できる限り早期のMCI・認知症患者を対象に、血液バイオマーカーを用いた診断スキームや、抗アミロイドβ抗体薬等の治療効果を最大化するための検証研究を推進する。無症状者への一律スクリーニングではなく、適切な対象者の選定や医療機関への接続体制の整備を進める。

 

かかりつけ医から認知症疾患医療センター等への適切な紹介や、連携を通じた治療・支援へのスムーズな移行を促すモデル事業も実施することとした。

 

同日に記者会見した上野賢一郎厚労相(写真)は、認知症をはじめとする攻めの予防医療について、「行動変容を促し、健康寿命の延伸と社会保障の持続可能性に貢献していく」と意欲を示した。予算規模については、27年度概算要求等に向けて施策内容をさらに精査し、必要な予算額を詰めていくとした。

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出典:薬事日報

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