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【大原薬剤管理官】地域性踏まえた薬局評価へ ~ 中間年改定はバランス意識 厚生労働省保険局医療課

薬+読 編集部からのコメント

次期調剤報酬改定に向けた議論について、厚労省保険局医療課の大原薬剤管理官が、2040年を見据えて各都道府県の医療計画との整合性も図りながら地域医療を支える薬局への評価につなげたい考えを明らかにしました。

厚生労働省保険局医療課の大原拓薬剤管理官(写真)は本紙の取材に応じ、次期調剤報酬改定に向けた議論については2040年を見据え、全国一律の評価体系ではなく地域の実情を踏まえた薬局評価の検討に意欲を示し、各都道府県の医療計画との整合性も図りながら地域医療を支える薬局への評価につなげたい考えを明らかにした。一方、27年度中間年薬価改定では「創薬イノベーションの推進、医薬品の安定供給、現役世代の負担軽減、物価高騰への対応という四つの要素のバランスをどう取るかが課題になる」との認識を示した。

大原氏は医薬局審査管理課や総務課などを歴任したが、保険局の配属は初めてになる。「医薬局は施策立案が中心だが、保険局では医療保険財政や患者負担にも配慮しなければならない。薬価や調剤報酬は現場で働く方々の収入にも直結する。責任の重さを感じている」と話す。

 

調剤報酬における薬局評価のあり方をめぐって、大原氏は「人口減や高齢化、医療や介護の担い手が減る40年に向けて今から何を進めるべきかを考えなければならない」と強調。

 

「地域によって将来の医療提供体制の姿は異なる。中核的な薬局が地域を支えるケースもあれば、薬局間の連携で機能を確保している地域もある。報酬で後押しするのであれば、どのような評価を行えば地域に必要な機能が進むのかを議論しなければならない」と述べた。

 

地域医療構想の見直しが進み、第9次医療計画が30年度から始まることも踏まえ、「全国一律の評価ではなく、地域性を踏まえた対応をどこまで制度に反映できるか検討する必要がある」と指摘。「細かくしすぎると制度が複雑になるため、工夫が必要」と語った。

 

大原氏は、8月まで医薬局総務課薬事企画官として薬局・薬剤師政策を担当していた経験にも触れ、「この10年間の調剤報酬改定をめぐる議論の根底には患者のための薬局ビジョンがある」と指摘した。

 

その上で、「医薬分業についてはコスト増との指摘がある一方で、国民がメリットを十分実感できていない面もある。しかし、今後は少子高齢化や人口減少が進み、医療人材や医療費の制約が一層厳しくなる」と説明。

 

「地域医療の受け皿となる薬局・薬剤師の機能を維持しながら、地域偏在や病院薬剤師との業態偏在の解消、物価高騰や賃上げへの対応も進めなければならない。調剤報酬は薬価以上に多様な要素のバランスが求められる分野だ」との認識を示した。

 

一方、中間年改定については、「以前は創薬イノベーションの推進と国民負担の軽減という二つの要素が中心だったが、その後医薬品の安定供給という観点が加わった。さらに今年の骨太方針では、物価高騰への対応も課題として位置付けられた」と説明。「今後の中央社会保険医療協議会では四つの観点を踏まえながら議論し、丁寧に対応していきたい」と述べた。

 

製薬業界や医療現場、保険者、国民など、幅広いステークホルダーの納得感を得ながら制度設計を進める必要性も強調する。「創薬イノベーションと安定供給は両立できる部分もある一方、限られた財源の中では相反する面もある。それは現役世代の保険料負担とも関係してくる。創薬のサイクルを持続的に回していくにはどうすべきかという視点も欠かせない」と語る。

 

米国の最恵国待遇(MFN)価格政策への対応については「情報収集を進め、必要に応じて対応していく」と説明。不採算品や逆ざや品への対応も「薬価調査などのデータを踏まえて検討していく」と述べた。

 

中医協薬価専門部会で日本製薬団体連合会が全収載医薬品を対象とした薬価引き上げを要望したことについては「一つの提案として受け止めている」としながらも「四つの要素とのバランスをどう考えるかが論点になる」との見方を示した。

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出典:薬事日報

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