薬学生のためのお役立ちコンテンツ 公開日:2024.01.29更新日:2024.02.28 薬学生のためのお役立ちコンテンツ

2024年「第109回薬剤師国家試験」難易度解説・ボーダー予想・合格発表の流れ

文:薬読編集部

第109回薬剤師国家試験の結果速報や合格発表など、最新情報を次第随時更新予定です! マイナビ薬剤師の国家試験概要ページでも詳しい情報を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

 

2024年の第109回薬剤師国家試験の自己採点結果にもとづく難易度解説や、ボーダー(合格点)予想、合格発表の流れなどをまとめています。日程や会場、時間割といった試験の概要のほか、合格基準、勉強法などの情報もチェックしておきましょう。

薬剤師国家試験を受験する人

1.薬剤師国家試験とは?

薬剤師国家試験とは、薬剤師として必要な知識と技能を評価する国家試験です。原則として、6年制の薬学部・薬学科を卒業すると受験資格が得られます。毎年2月頃に全国各地の会場で試験が実施され、合格者は薬剤師免許の取得が可能になります。

 

参照:薬剤師国家試験のページ|厚生労働省
参照:薬剤師法|e-Gov法令検索
参照:薬学教育制度の概要|文部科学省

 

🔽 過去の薬剤師国家試験の概要や結果速報を紹介した記事はこちら


2.第109回薬剤師国家試験の難易度と自己採点結果【2/27追記】

第109回薬剤師国家試験終了後、難易度や自己採点結果などについて、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」学長の木暮喜久子さんから解説コメントをいただきました!

 

薬学ゼミナール学長・木暮喜久子さんの顔写真

学校法人医学アカデミー薬学ゼミナール

学長 木暮喜久子さん

第109回薬剤師国家試験は、第108回と比較すると難化傾向にあり、「薬ゼミ自己採点システム※1」の得点分布で見ると厚生労働省発表の合格ラインがそれぞれ213点、215点、217点であった第105~107回と類似しています。

 

疾病の予防に関する問題、個別最適化薬物治療についての問題、各科目の知識を臨床現場につなげる問題など、継続して「改訂コアカリ(R4)※2」に準拠した問題が多く出題されていました。

 

また、添付文書の電子化や医療計画策定など薬剤師を取り巻く環境を把握しておく必要のある問題や一般用医薬品の適正使用など、まさにいま薬剤師に求められていることがタイムリーに出題されています。

 

理論問題や実践問題の実務単問でも、多くの患者情報(合併した複数疾患、多くの症状、処方薬、検査値など)から必要な情報を取捨選択する必要があるリード文の長い問題が多く出題されていました。試験時間が足りないと感じた受験生もいたことと思います。

 

「薬ゼミ自己採点システム※1」で見ると、現時点の平均得点率は67.4%で第108回(73.7%)を下まわっています

 

第110回に向けては、症例・処方・検査値の問題において、患者背景を読み解き、各科目の知識をつなげられるような学習が必要となるでしょう。

 

※1:2月23日15:00時点 11,467名入力
※2:薬学教育モデル・コア・カリキュラム 令和4年度改訂版|文部科学省

 

3.第109回薬剤師国家試験の結果速報【2/19追記】

第109回薬剤師国家試験の結果について、X(旧Twitter)では、受験生などから以下のような声が上がっていました。

 

難易度はさておきここ数年と問題の雰囲気ちょっと違った

 

難しい年にあたってしまったのか…

 

暗記ゲーじゃ解けない問題が多くなってる。
脳味噌使うから疲れ半端ない。

 

確かに1日目必須から結構難しかったけど、かなり覚悟して必須、理論①②を自己採点してみたら、むしろ今までの模試以上に高得点取れたぞ

 

センターが共テになったみたいに
薬剤師にも考える力を求めはじめた感じだ

 

試験翌日(2024年2月19日)時点では、「難しかった」「出題傾向の変化を感じた」といった感想がありました。ボーダー(合格点)・合格者数・合格率など結果の詳細は、例年合格発表の日に開示されます。

 

受験生の皆さんは、まずはゆっくり身体を休めてください。本当にお疲れさまでした!

 

4.第109回薬剤師国家試験の合格発表

薬剤師国家試験の合格発表を見る人

第109回薬剤師国家試験の合格発表は、2024年3月19日(火)午後2時、厚生労働省Webサイトの資格・試験情報ページにて行われ、合格者には合格証書が郵送されます。

 

参照:国家試験合格発表|厚生労働省

 

試験に合格したあとは、薬剤師免許の申請を行う必要があります。申請に必要な書類や手順をチェックしておきましょう。

 

🔽 薬剤師免許の申請手続きについて解説した記事はこちら

 

5.第109回薬剤師国家試験のボーダー(合格点)予想

薬剤師国家試験のボーダー(合格点)は、「問題の難易を補正して得た総得点について、平均点と標準偏差を用いた相対基準により設定」されます。実施年度によって差があるものの、第105回(2020年)~107回(2022年)と類似した傾向だとすると、合格点は345点換算で215点前後が目安になりそうです。

 

薬剤師国家試験の合格点の推移(345点換算)
試験年 合格点
2023年 235点
2022年 217点
2021年 215点
2020年 213点
2019年 225点

 

ただし、合格するにはボーダー以上の得点であることに加え、「必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上であること」、「禁忌肢問題(※)選択数が2問以下であること」も条件になっています。

 

※薬剤師には、医療人としての高い倫理観と使命感が求められることにかんがみ、薬剤師として選択すべきでない選択肢(いわゆる「禁忌肢」)を含む問題
参照:薬剤師国家試験のあり方に関する基本方針|厚生労働省

 

🔽 薬剤師国家試験の合格基準について解説した記事はこちら

 

6.薬剤師国家試験の合格率・難易度

2023年の第108回薬剤師国家試験の合格率は69.0%でした。6年制新卒の合格率は84.86%と、6年制既卒の44.05%に比べて高くなっています。

 

近年の合格率は70%前後で推移しており、実施年度ごとの難易度のばらつきは少なくなっているといえます。

 

ほかの医療関連の国家試験と近年の合格率を比較すると、医師国家試験や看護師国家試験は90%前後、理学療法士国家試験や作業療法士国家試験は80%前後、介護福祉士国家試験は70%前後で推移しています。

 

合格率の観点では、薬剤師国家試験の難易度はやや高めといえるかもしれません。

 

🔽 薬剤師国家試験の合格率について解説した記事はこちら

7.第109回薬剤師国家試験の日程

第109回薬剤師国家試験の日程は、2024年2月17日(土)・18日(日)の2日間です。

 

出願期間は、2024年1月4日(木)から12日(金)まで。ただし、令和6年能登半島地震による災害の影響を受けた場合は、出願書類の受け付けなどにおいて例外が認められています。

 

参照:令和6年能登半島地震による災害の発生に伴う第109回薬剤師国家試験の取扱いについて|厚生労働省

 

8.第109回薬剤師国家試験の会場

武蔵野大学 有明キャンパス

第109回薬剤師国家試験の試験地は、北海道、宮城県、東京都、石川県、愛知県、大阪府、広島県、徳島県、福岡県の9都道府県です。

 

全13試験会場を以下の表にまとめました。

 

第109回薬剤師国家試験の会場一覧表
試験地 会場 住所
北海道 北海道科学大学 〒006-8585
札幌市手稲区前田7条15-4-1
宮城県 仙台卸商センターサンフェスタ
卸町会館
〒984-0015
仙台市若林区卸町2-15-2
東京都 大正大学
(巣鴨キャンパス)
〒170-8470
豊島区西巣鴨3-20-1
武蔵野大学
(有明キャンパス)
〒135-8181
江東区有明3-3-3
帝京平成大学
(中野キャンパス)
〒164-8530
中野区中野4-21-2
東京工科大学
(蒲田キャンパス)
〒144-8538
大田区西蒲田5-23-22
石川県 北陸大学
(太陽が丘キャンパス)
〒920-1180
金沢市太陽が丘1-1
愛知県 名城大学
(天白キャンパス)
〒468-8502
名古屋市天白区塩釜口1-501
大阪府 大和大学
(吹田キャンパス)
〒564-0082
吹田市片山町2-5-1
大阪商業大学 〒577-8505
東大阪市御厨栄町4-1-10
広島県 安田女子大学 〒731-0153
広島市安佐南区安東6-13-1
徳島県 徳島文理大学
(徳島キャンパス)
〒770-8514
徳島市山城町西浜傍示180
福岡県 第一薬科大学 〒815-8511
福岡市南区玉川町22-1

参照:第109回薬剤師国家試験試験会場(予定)及び試験時間等|厚生労働省

 

9.第109回薬剤師国家試験の時間割

第109回薬剤師国家試験の時間割を以下の表にまとめました。

 

第109回薬剤師国家試験の時間割
日程 時間 問題区分・科目
1日目 9:30~11:00 必須問題試験
(物理・化学・生物、衛生、薬理、薬剤、病態・薬物治療、法規・制度・倫理、実務)
12:30~15:00 一般問題試験(薬学理論問題)
(物理・化学・生物、衛生、法規・制度・倫理)
15:50~17:45 一般問題試験(薬学理論問題)
(薬理、薬剤、病態・薬物治療)
2日目 9:30~11:35 一般問題試験(薬学実践問題)
(物理・化学・生物、衛生)【実務】※
13:00~14:40 一般問題試験(薬学実践問題)
(薬理、薬剤)【実務】※
15:30~18:00 一般問題試験(薬学実践問題)
(病態・薬物治療、法規・制度・倫理、実務)【実務】※

※【実務】は実務以外の科目と関連させた複合問題として出題されるもの。
参照:第109回薬剤師国家試験試験会場(予定)及び試験時間等|厚生労働省

 

10.薬剤師国家試験の勉強法

薬剤師国家試験の勉強をする人

2023年の第108回薬剤師国家試験終了後、薬学ゼミナール・木暮喜久子学長は、第109回薬剤師国家試験に向けて、以下のような勉強のポイントを挙げていました。

 

木暮学長「第109回を受験される方は、基本的な知識を繰り返し学修し、理解することが大切です。しかし、医療現場で薬剤師に求められることや第108回にも出題された『改訂コアカリ※』に導入されている個別化医療などの出題が多くなると思います。これらの傾向をつかむには、最新の情報を盛り込んだ参考書で学修することや模擬試験を受験することをおすすめします」

 

※参照:薬学教育モデル・コア・カリキュラム 令和4年度改訂版|文部科学省

※「第108回薬剤師国家試験の合格ラインは過去最高点!第109回薬剤師国家試験に向けて必要な勉強とは?」より抜粋

 

また、薬剤師国家試験は、20%程度の問題が過去問から出題されるので、きちんと勉強しておきましょう。

 

▶ 薬剤師国家試験の過去問を勉強する

 

🔽 薬剤師国家試験の勉強法について解説した記事はこちら

文:薬読編集部

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