医療機器

「セルセプト」など3件の添付文書改訂を了承

薬+読 編集部からのコメント

薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会は免疫抑制剤「セルセプト」、筋弛緩薬「エスラックス静注」、血液代用剤「ボルベン輸液6%」の添付文書改訂を了承しました。セルセプトは催奇形性のおそれがあることから、添付文書の改訂により妊婦・妊娠している可能性のある女性への曝露の回避を徹底するということです。

薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会は16日、中外製薬の免疫抑制剤「セルセプト」(一般名:ミコフェノール酸モフェチル)など3件に関する添付文書の改訂を了承した。

 

セルセプトは、腎移植後の難治性拒絶反応の治療等に使用され、催奇形性のおそれから妊婦または妊娠している可能性のある婦人への投与が禁止されている。しかし、国内での催奇形性や自然流産等の症例が医薬品医療機器総合機構(PMDA)に報告されたことから、添付文書の改訂によって妊婦等への曝露の回避を徹底することとなった。

 

具体的な改訂内容としては、警告の項目に投与開始前に妊娠する可能性のある婦人に対する妊娠検査の実施や、投与前から投与後6週間までの確実な避妊法の実施等を加える。また、使用上の注意に催奇形性の具体的な症例や、催奇形性回避を目的とした患者への事前説明を実施することなどを盛り込む。

 

MSDの筋弛緩薬「エスラックス静注」(一般名:ロクロニウム臭化物)、「マスキュラックス静注用」(一般名:ベクロニウム臭化物)は、重症筋無力症および筋無力症候群の患者への投与は筋弛緩作用が遷延するおそれがあるため、添付文書の禁忌に記載されている。しかし、投与後にスガマデクスナトリウムの使用による回復が両製品で確認されていることから、スガマデクスナトリウムに対して過敏症の既往歴のある患者のみを禁忌とし、重症筋無力症および筋無力症候群の患者への投与は、使用上の注意の慎重投与に記載を変更する。

 

フレゼニウスカービジャパンの血液代用剤「ボルベン輸液6%」(一般名:ヒドロキシエチルデンプン130000)は、循環血液量の維持に使用される。添付文書の禁忌の項目のうち「頭蓋内出血を有する患者」は、出血中の患者のみを指しているが、既に止血された頭蓋内血腫患者も含まれると解釈される可能性があるため、「頭蓋内出血中の患者」に記載を変更する。

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出典:薬事日報

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