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「ハーボニー」は1錠8万円‐16品目を31日付で薬価収載

薬+読 編集部からのコメント

2015年8月31日の薬事・食品衛生審議会医薬品部会で薬価収載される品目についてです。注目されていたC型肝炎治療配合剤「ハーボニー配合錠」は1錠8万0171円になったと伝えられています。

厚生労働省は31日付で、新薬10成分16品目を薬価基準に収載する。内訳は、内用薬が4成分6品目、注射薬が6成分10品目。注目されていたギリアド・サイエンシズのジェノタイプ1型C型肝炎治療配合剤「ハーボニー配合錠」は、1錠8万0171円となった。4成分に原価計算方式を適用し、旭化成ファーマのデュピュイトラン拘縮治療薬「ザイヤフレックス注射用」に営業利益率20%の上乗せを行った。26日の中央社会保険医療協議会総会で了承された。(表参照

4成分に原価計算適用

 

プラケニル錠200mg(サノフィ):ヒドロキシクロロキン硫酸塩を有効成分とする、皮膚エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス治療薬。原価計算方式で算定した。薬価は、200mg1錠が418.90円。予測市場規模は、ピーク時の7年目で患者数2万7000人、販売額61億円。

 

オフェブカプセル100mg、同150mg(日本ベーリンガーインゲルハイム):ニンテダニブエタンスルホン酸塩を有効成分とする特発性肺線維症治療薬。塩野義製薬の「ピレスパ錠200mg」を比較薬として、類似薬効比較方式Iで算定した。同剤は、既存薬に必要な光曝露への防護策が不要で、日常生活の制限を必要としないことから、5%の有用性加算IIを適用すると共に、外国平均価格調整により引き上げた。

薬価は、100mg1カプセルが4382.90円、150mg1カプセルが6574.40円。予測市場規模は、ピーク時の10年目で患者数4900人、販売額233億円。

 

ファリーダックカプセル10mg、同15mg(ノバルティスファーマ):パノビノスタット乳酸塩を有効成分とする多発性骨髄腫治療薬。ヤンセンファーマの「ベルケイド注射用3mg」を比較薬として、類似薬効比較方式Iで算定された。薬価は、10mg1カプセルが3万6583.90円、15mg1カプセルが5万4875.80円。予測市場規模は、ピーク時の6年目に患者数1300人、販売額22億円。

 

ハーボニー配合錠(ギリアド・サイエンシズ):有効成分のレジパスビルとソホスブビルを配合したジェノタイプ1型のC型慢性肝炎治療薬。ブリストル・マイヤーズの「ダクルインザ錠60mg錠」、同社の「ソバルディ錠400mg」を比較薬として、類似薬効比較方式Iで算定した。

 

ダクルインザの投与期間は24週、ソバルディは12週であり、こうした一定期間の使用が設定されている医薬品は、1日用量の薬価を比較せず、それぞれ承認された用法・用量に基づき最大量比較を行うことにより算定するというルールに基づき、ダクルインザの1日薬価は投与期間を12週と仮定して算定された。

 

予測市場規模は、ピーク時の2年目に患者数1万8000人、販売額1190億円。

ザイヤフレックス、営業利益率をプラス20%

 

ランタスXR注ソロスター(サノフィ):インスリングラルギン(遺伝子組み換え)を有効成分とする糖尿病治療薬。同社の「ランタス注ソロスター」を比較薬として、類似薬効比較方式IIで算定した。

薬価は、450単位1キットが3102円。予測市場規模は、ピーク時の10年目に患者数41万人、販売額155億円。

 

トルリシティ皮下注0.75mgアテオス(日本イーライリリー):デュラグルチド(遺伝子組み換え)を有効成分とする2型糖尿病治療薬。過去6年間の薬理作用類似薬の最低1日薬価を用い、類似薬効比較方式IIで算定した。

薬価は、0.75mg0.5mL1キット3586円。予測市場規模は、ピーク時の10年目に患者数11万人、販売額200億円。

 

ザイヤフレックス注射用(旭化成ファーマ):コラゲナーゼ(クロストリジウムヒストリチクム)を有効成分とするデュピュイトラン拘縮治療薬。原価計算方式で算定した。

同剤は、手術しか既存治療がなかったデュピュイトラン拘縮に対し、薬物療法という新たな選択肢を提供することが評価され、平均営業利益率のプラス20%を適用した。一方、外国平均価格調整により引き下げた。

薬価は、0.58mg1瓶(溶解液付)が19万3861円。予測市場規模は、ピーク時の3年目に患者数4000人、販売額15億円。

 

ストレンジック皮下注12mg/0.3mL、同18mg/0.45mL、同28mg/0.7mL、同40mg/1mL、同80mg/0.8mL(アレクシオンファーマ):アスホターゼアルファ(遺伝子組み換え)を有効成分とする低ホスファターゼ症治療薬。原価計算方式で算定した。

薬価は、12mg/0.3mL1瓶が13万1859円、18mg/0.45mL1瓶が19万7788円、28mg/0.7mL1瓶が30万7671円、40mg/1mL1瓶が43万9530円、80mg/0.8mL1瓶が87万9061円。予測市場規模は、ピーク時の10年目に患者数100人、販売額76億円。

 

ヤーボイ点滴静注液50mg(ブリストル・マイヤーズ):イピリムマブ(遺伝子組み換え)を有効成分とする悪性黒色腫治療薬。小野薬品の「オプジーボ点滴静注100mg」を比較薬として、類似薬効比較方式Iで算定。外国平均価格調整により引き上げた。

薬価は、50mg10mL1瓶が48万5342円。予測市場規模は、ピーク時の1年目に患者数220人、販売額12億円。

 

アコアラン静注用600(協和発酵キリン):アンチトロンビンガンマ(遺伝子組み換え)を有効成分とするアンチトロンビン製剤。先天性アンチトロンビン欠乏に基づく血栓形成傾向、アンチトロンビン低下を伴う播種性血管内凝固症候群(DIC)に用いる。原価計算方式で算定した。

薬価は、600国際単位1瓶(溶解液付)が3万2999円。予測市場規模は、ピーク時の10年目に患者数3万5000人、販売額115億円。

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出典:薬事日報

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